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AV出演強制事件から、芸能界という「労働環境」を問う

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MARKS JAPAN公式サイトより

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AV女優が出演強制されたことで、大手のプロダクション会社であるマークスジャパンの社長らが逮捕された事件が大きなニュースになっています。私はこの業界について詳しいわけでも、この問題の専門家でもありません。しかし、複数のソースからそれぞれ異なる見解や証言がなされており、情報の交通整理が必要だと感じました。

今年3月、ヒューマンライツ・ナウが「日本:強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害」という報告書を公表しています。この報告書では、ポルノ・アダルトビデオ産業の「大手」として、CA、SOD、プレステージ(いずれもAV制作会社)が挙げられています。今回逮捕されたのは、この3大メーカーを含む、制作現場にAV女優として派遣される女性たちの所属事務所の中では大手である「マークスジャパン」の元社長、現社長、社員の男性三人です。

逮捕のきっかけは、AV業界では知名度のある女優が「強制出演させられた」と訴えたことでした。しかしこの「訴え」が事実ではないとして異議を唱えている女優もいます。たとえば、初美沙希さんという人気女優はTwitterで「今回の件、いろいろ知ってます…」として、訴えを起こした女優が虚偽の発言をしているのではないかと示唆するツイートをしています。他にも複数の女優が同様のツイートを行っていました。

私には、どちらが真実を述べているのかを知る由はありません。したがって、今回の「事件」や、強制出演の有無について論じるつもりはありません。それらは今後の取調べや裁判によって明らかになるでしょう。本記事では別の論点から今回の事件について述べたいと思います。

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古谷有希子

ジョージメイソン大学社会学研究科 博士課程。東京大学社会科学研究所 客員研究員。大学院修了後、ビジネスコーチとして日本でマネジメントコンサルティングに従事したのち、渡米。公共政策大学院、シンクタンクでのインターンなどを経て、現在は日本・アメリカで高校生・若者の就職問題の研究に従事する傍ら、NPOへのアドバイザリーも行う。社会政策、教育政策、教育のグローバリゼーションを専門とする。

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