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愛と欲と快感を一緒くたにしない。森林原人『セックス幸福論』を読む幸福

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 AV男優の森林原人さん、女性のあいだでもとても人気ですね~(私の周りでは)。messyでは、しQちゃんがLOVE全開のコラムをしたためたうえ、ご本人に直接インタビューをしていました。

銀河一の超人AV男優 森林 原人という男の引力
至上最強のAV男優・森林原人がセルフフェラからニューハーフ絶頂まで語り尽くすキュウ~~~!

 しQちゃんの原人愛をとおして、私もどんどん興味が増していきました。かなりゲスい話をしているのにキュート。ちょっと変わったお顔立ちなのに、存在そのものがキュート。そんな原人氏の魅力をめいっぱい引き出したのは、愛のなせるワザ! 極めつけは、しQちゃんの「原人ちゃん、ちょっとマンボウに似てて可愛いキュウ~!! お口がマンボウの口の形キュウ~ 可愛いキュウ可愛いキュウ~」というツイートでした。全力で笑ったあと、原人氏への興味が加速していた! ありがとう、Qちゃん。

『偏差値78のAV男優が考える セックス幸福論 (講談社文庫)』は、そんな原人さんによる初の書きおろし著書です。web上のコラムなどでも、高度な頭脳をお持ちゆえの洞察力と文才と発信力にビシビシしびれていましたが、1年以上かけて書きおろされた単行本となると、その頭のなかがより詳しくのぞけてしまう! とページを開いたときの私の胸には、期待しかありませんでした。

「セックス」とひと言でいっても、人によってそれが何であるかは違います。ある人にとっては肉体的欲求の発散であり、またある人にとっては愛情表現です。子どもを作る手段、お金を稼ぐための手段、単純に“趣味”という人もいるでしょう。セックスそのものが暴力となりうるため、嫌悪の対象になることもあります。なくてもいい、という人も数多く存在しますし、ほんとうは渇望しているけどセックスすることが叶わないから、あえて遠ざけるというのも、ままあるケースでしょう。

 これらは不変のものではなく、誰とするか(できないか)によっても違うし、自身の心と身体、置かれている状況や年齢によっても変わります。社会状況、世の中の空気に影響されることもあるでしょう。それゆえに、『日本人はもうセックスしなくなるかもしれない』という状況は、ほんとうに現実になってしまうかもしれないのです。

雑食AV男優がセックスを解体する

 人によってこんなに意義も意味も違うのに、ぜ~んぶが「セックス」というボックスに入れられます。ホットケーキミックスみたいに。そこに「愛」という名の卵と、「欲望」という牛乳を加えてぐるぐる混ぜると「幸せなセックス」ができあがると思われています。それでふわっと、おいしく焼きあがる人もいます。でも、なぜか交じり合ってくれなくて、無理やり焼いてみても、不味いものにしかならない人もいます。どうしてだろう。

 おいしいホットケーキとは何なのか、どうやったらそこにたどり着けるのか、おいしくないホットケーキができあがってしまうのは何故なのか……を思索するセックスの賢人が、森林原人です。原人氏はセックスを見せるのがお仕事で、17年に及ぶ男優キャリアのなかで、8,000超の人と10,000回以上セックスし、生活の糧を得てきました。多いときは1日18人! タフすぎ!! その原動力は「セックスが好き」というシンプルなものです。

 好きといっても一般に思われているレベルをはるかに超越し、しQちゃんの言葉を借りると、「美少年とかニューハーフにとどまらず、女性的でない女装子とか、80歳くらいのおばあちゃんともズブズブしているキュウ」という状態。仕事で割りきって、という感じはみじんもなく、セックスへの飽くなき探究心がそうさせているという印象です。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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