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世界的に低い日本の女性議員比率 参院選で擁立された自民党・女性候補5人でマシなのは……?

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今井絵理子公式サイトより

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7月10日の参院選が近づいています。この連載では「女性の問題」に目を向けることをテーマにしていますが、政治における最大の「女性の問題」は、女性議員の数があまりにも少ないことです。

参議院の議席定数242に対し、女性議員数は39人、女性議員比率は16%と非常に低い水準にとどまっています。衆議院の状況はもっと悪く、議席定数480に対して、女性議員数は45人。女性議員比率はたったの9%です。これは国際的に見ても非常に低く、日本の女性議員比率は世界で147位となっています。これでは女性を代表し、女性の声を議会に届け、女性の置かれている社会的状況を改善することなどほぼ不可能でしょう。

女性議員が必要な理由

参議院も衆議院も、自民党、民進党、公明党、共産党の4党が議席の9割近くを占めています。この4党の女性比率は議会における女性比率を高めることに直接的に関わる問題です。

この4党を政党別に参議院議員の女性比率を見ていきましょう。

●自民党116人中、女性議員は16人で女性比率は13%
●民進党・新緑風会63人中、女性議員は9人で女性比率は14%
●公明党20人中、女性議員は3人で女性比率は15%
●日本共産党11人中、女性議員は4人で女性比率は36%

一番女性比率が高いのは日本共産党ですが、それ以外の党はどこも軒並み女性比率が10~15%と低い状況です。子どもを産む当事者であり、子育てや介護の負担のほとんどを担っている女性を候補にすらしていないのに、少子化がどうのこうの、働く女性がどうのこうのというのはちゃんちゃらおかしいとしか言いようがありません。どの党の候補の顔ぶれを見ても中年男性ばかりで、これで女性の働き方だの少子化だのと言っているのは、私たち女性の声を無視して、おじさんが寄ってたかって「女性をどう働かせるか」「女性にどう産ませるか」ということを議論しているようなもので、女性がさらに追い詰められる未来しか想像できません。

以前、この連載でも当事者性のお話をしたことがあります。特定のテーマを議論するとき、必ずしも当事者のみで議論しなければいけないというわけではありませんが、一方で当事者でなければわからない苦しみや痛み、語れない問題もあります。当事者の声を届けること、当事者が声を出していくことこそが民主主義であり、それを代弁する議会制民主主義です。その議会に女性の声を代弁できる人がほとんどいない状況は改善しなければいけません。

そこで、女性議員の比率を上げること、また今回の選挙を通じて女性の状況を少しでも改善することを目的に、選挙までしばらく比例代表の女性候補の政策、これまでの実績、発言などを紹介していきたいと思います。

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古谷有希子

ジョージメイソン大学社会学研究科 博士課程。東京大学社会科学研究所 客員研究員。大学院修了後、ビジネスコーチとして日本でマネジメントコンサルティングに従事したのち、渡米。公共政策大学院、シンクタンクでのインターンなどを経て、現在は日本・アメリカで高校生・若者の就職問題の研究に従事する傍ら、NPOへのアドバイザリーも行う。社会政策、教育政策、教育のグローバリゼーションを専門とする。

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