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「専業主婦に家計を任せられない理由」節約男たちの奇妙な理屈と経済DV

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Photo by Japanexperterna.se from Flickr

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 日本で仕事をする場合、まだまだ「男女平等」と言える環境の整っている職場は多くない。特に給与・待遇面での男女格差はなかなか埋まらず、これを「女性は妊娠・出産で離職するから責任あるポジションを任せられない」と理由付ける会社も未だにある。女性管理職の割合を見ても明らかに少ない。

 小泉政権時代の2003年には「社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%程度」にするという目標が掲げられたが、昨年末、これを事実上断念。国や自治体、民間企業などの各分野における数値をそれぞれに定め直した(参考:女性登用「30%」政府断念 20年度目標、分野別数値に)。毎日新聞の記事によると女性の参画度合いなど男女の平等度を示すジェンダーギャップ指数は、145カ国中101位ととても先進国を名乗れない状態だ。

 こうした社会状況を一切鑑みず、また、「家事育児と仕事の調整は主に女性がやるべき」という意識の蔓延も考慮せず、収入面で劣るパートナー女性を“自分よりも下の人間”と見てコントロールしようとする男性に、非常に困っているという内容のトピがしばしば小町に上がる。今日はそんなトピを、男性側、女性側の視点からそれぞれ紹介したい。

「専業主婦に家計なんぞ任せれるわけなかろう」

http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2016/0624/767272.htm

 「結婚の話をしていた彼女がたわけたことを言い出したので、相談に乗ってください」と、冒頭から小町住人の半数以上を占める女性陣をカチンとさせる文章で始まるこのトピ。婚約者との家計管理にまつわるイザコザを綴るものだ。

 トピ主(男性・37歳)のスペックは「都内在住 年収800万円 副業収入 50万円」、トピ主と婚約中の女性(37歳)は「年収200万円 派遣社員 来月退社予定」。プロポーズをしてから2カ月、今後の生活について話し合いをしていたら、婚約者が当たり前のように「お小遣いは月3万円でいい?」とトピ主に聞いてきた。これにより、以下のような口論が始まった。

トピ主「何言ってるのか、専業主婦のような最もコスト意識と真逆の行動を取ろうという人に家計を任せれるわけなかろう。いくら私が稼いでも、バケツの底がないようなものだ。家計は当然私が管理する。あなたが稼いだ金額を家計に入れる必要はないが、貴方の自分のものは貴方が稼がなくてはいけない」

婚約者「それはおかしい、私は家庭に入るのだからもう働けない。家計は女が管理するのが常識だ。私の家は父が全て専業主婦の母にお金を渡していた」

 トピ主は理路整然と次のように述べたててこれを論破。

・時代が違う
・貴方の父親が(家計管理を)面倒に思うタイプだけ
・海外では夫管理多数
・ズボラで家計簿すらつけていない貴方が1円単位の家計管理で節約項目を見直せるのか
・子供が生まれると考え、5年後に家を買う、老後のシミュレーションは出来るのか
・私の様に携帯電話のキャリア変更や株主優待で家具購入等の節約術を知ってるのか
・税金社会保障の増額で、手取り年収は9パーセント減ってることを知ってるのか
・そもそも家計管理を任せるには、ニュース等を見て景気の流れを感じるマクロ経済分析、今後の社会情勢を見通す政治分析、ミクロの観点から家計のコストを見直す能力が必要だ
・専業主婦をやると考える人間は、最も家計を任せるのに向かない人間である
・130万円の扶養の範囲でいいから働け
・働くなら家事育児の協力は惜しまない

 こうしたトピ主の説得(?)にもかかわらず、婚約者は、家計管理をトピ主に託すことに納得しないのだという。「彼女は変わらないでしょうか。幸い結納や指輪等はまだこれからです」という相談だ。トピ主も変わらないんだから無理じゃナイの~? というかトピ主は「専業主婦は最もコスト意識と真逆の行動」と断罪しているのに、専業主婦志望の女性と婚約って、その時点でなんかおかしい。釣りですか? いや、そもそも彼女は専業主婦志望だったのだろうか? なぜ派遣社員の仕事を来月辞めるのか(契約期間切れ?)そこが書かれておらず、トピ主が「派遣なんて辞めちゃいなよ」と促したのか、婚約者が寿退社したがったのか分からない。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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