夢子「落ち着いて対処できる人のほうが大人だと思うけどぉ」
うつりん「わかってもらえてうれしいうつ。水で体を治療するという発想は、理解できるうつけどね。現代に始まったことじゃないうつ」
夢子「そうなの?」
うつりん「精神病の治療においては、洋の東西を問わず『水を利用した治療』がよく見られるうつ。ヨーロッパでは1800年を過ぎても精神病の人を川や泉や沼にひたして治療する方法があったうつ。日本でも海水につかる『水行』、滝から落下する水を利用した『滝治療』、そして温泉などを利用した沐浴的療法など、水を使った治療の種類が豊富にあったうつよ。これらは民間療法として現代でも一部続けられているうつ」※
夢子「『水行』や『滝治療』はテレビなんかで見たことある! たしかに効きそうなイメージあるよ。やるのはやだけど! 温泉なら行きたいな~。『うつに効く温泉』なんてあったら、絶対行っちゃう~! 効くと思うし!」
うつりん「夢子はなぜ温泉なら『効く』と思えるうつか? そこに注目することが大事うつよ」
※1 『精神病院の起源』(小俣和一郎・太田出版)より
(大和彩)
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