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平安時代までさかのぼる精神科治療の歴史。その感覚は、現在にも残っている

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大和彩

病気なりに、健康に暮らす。

プロジェクトYSJ 出張報告書【13】

 先日発足した「プロジェクトYSJ(夢子に精神科を受診させる)」の続きですうつ。これまでの報告については、こちらをご覧いただきたいうつ。

精神科の受診はなんだか気が重いけど、水素水は積極的に飲んだり、うつに効くお祓いや温泉があれば行きたいという夢子。なぜ夢子がそのように思うのか、その原因について探っているうつ。

うつりん「ごめんうつ、水素水や温泉を批判してるみたいになってしまったけど、ちがうんだうつ。夢子が水素水を飲んだり温泉に行きたいと思ったりする気持ち、つまり水で治療しようという気持ちは、精神科病院を受診する気持ちにもつながっていくんじゃないか、といいたいんだうつ」

夢子「精神の病気には。治療に水を利用してきた歴史があるから?」

うつりん「そううつ。太平洋戦争が終わるまで日本には精神病用の薬なんてなかったから、精神病の治療には水がよく使われたうつ※1。水には三つの治療効果が期待されてきたうつ」

世界中にある「水治療」

うつりん「まずひとつめは、前回話したような『清め』効果。昔は精神病は悪魔・鬼神・霊にとり憑かれたせいでなると思われていたうつから、それらを『洗浄する』『清める』効果を期待して水を治療に使っていたうつ。ふたつめは滝治療を使ったショック療法効果うつ。滝治療に使われる冷水の温度や水の流力を使って、頭に血がのぼった『のぼせ』状態を抑えたり、患者に『冷水を浴びせる』効果が期待されていたうつ。そして三つめは温泉などを使ったリラクゼーション効果うつね。体をリラックスさせて治療する方法うつ※2」

夢子「へー、『なんとなくよさそう』って思ってただけだったけど、滝治療や温泉にはそんな効果があったのかぁ! けっこう合理的なんだね」

うつりん「長年培われてきた、水を使った治療の歴史が世界中にあるからこそ、夢子が無意識に『なんとなくよさそう』と思うんだうつ。そもそも日本の精神病院でもっとも古いものの起源は……」

夢子「げっ、そこから? そこから説明するの?」

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大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』

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