インタビュー

勝ち負けや正義にこだわらない、自分の「幸せの柱」を決めておく/アンガーマネジメントとは?【後編】

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 怒りや嫉妬など、自分自身の内側に発生する負の感情とどう折り合いをつけていけばいいのか。数々の企業研修を手掛けるofficeテオーリア代表の柊りおんさんに、そのヒントを伺うインタビュー後編です。

【前編はこちら】「なんでわかってくれないの?」を言わなくなる。自分の感情の主導権を握るには

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「officeテオーリア」代表 柊りおんさん

 

SNSは「虚構の世界」と認識していないと危険

 ――前半では、自分の感情を他人に振り回されないようコントロールし、感情の主導権を握ることについてお話を伺ってきました。後半では、「嫉妬」について教えてください。インターネットを通じてweb上で閲覧できる様々なコンテンツの中でも、多くの人々が利用しているのがSNSです。SNSは離れた場所に住む人ともやりとりできる便利で愉快なツールですが、嫉妬心を煽るツールでもあるとして警鐘も鳴らされています。

柊 まず大前提として、価値観の違いを認識していないことから発生するバッシングが多いですよね、SNSは。そもそもSNSに写真などをアップする人は、それを良かれと思ってやっている。一方、批判的な人は、プライベートを晒すべきではないという価値観。そこに生じるのは嫉妬というより、軽い怒りに近いかなぁとは思います。私自身はプライベートなことは一切SNSには載せないんですが、それは、私の価値観。たとえば、雰囲気のいいレストランで、SNSに投稿するために写真を撮るのはスマートじゃないな、っていう価値観があるわけです。でも、写真を撮っている人は、みんなに教えてあげたいっていう価値観でそうしているわけで。

 ――では「嫉妬」が発生するのは、前者の「SNSを使うこと自体に抵抗がない価値観」の人同士?

柊 そうなりますよね。私個人としては、不要な嫉妬やトラブルを避ける意味でも、SNSの利用は控えたいと考えています。もちろんSNSを積極的に利用する人を否定するものではありませんが。ただ、1週間Facebookを続けた人とそうでない人を比較したデンマークの調査があるのですが、それによると、1週間続けた人は「自分は満たされていない」と思い込み、1週間Facebookを開かなかった人は幸福度が上がる傾向がありました。ミシガン大学の調査でも、SNSを続けると、孤独感や焦り、不安が強まるという研究結果が出ています。

――タレントさんや企業の広報活動として利用するぶんには有効かもしれませんが、一般の個人が利用するには注意が必要かもしれないと。

柊 SNSは虚構の世界なんだ、と冷静に見られれば良いのではないでしょうか。というのも、投稿の文章内容も、写真も、時系列も、ありのままとは限りません。ごく一部を切り取っていたり、脚色していたりしますから、投稿は現実よりも良く見えるものです。そこに嫉妬をしても仕方がありません。また、自分と他人の線引きが上手く出来ない人には、精神衛生上、SNSは非常に良くないです。虚構と実際の区別がつかず、かつ、自分と他人が別の人生を歩んでいることに納得できていない人には、SNSは危険ではないでしょうか。なぜなら、他人は何を持っていて、自分は何を持っていないかが可視化されてしまうからです。自分にはこんな素敵な友達はいないとか、おしゃれで豪華な海外旅行はできないとか……そうやって背比べをして落ち込んでしまうくらいなら、やらないほうがいいと思いますね。

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