ジャニーズ以外の男性アイドルユニットはこれまでにもデビューしてきた。DA PUMPやw-inds.などのグループは多くのファンがついたが、すでに帝国化していたジャニーズが出演する歌番組に他の男性グループが出演することはNHK紅白歌合戦以外ではまずなく、いずれもテレビの音楽番組への露出が少ない状態で、やがて第一線からフェイドアウトという道を辿っている。音楽番組そのものが減少している現在はなおのこと、男性アイドルグループの露出機会は女性アイドルと比較しかなり少ないといえるだろう。
ただでさえ全国放送の歌番組に出演するのが難しいジャニーズ以外の男性ユニット。ボイメンは名古屋のご当地アイドルとしてデビューしたものの、当初は地元でも知名度が低く、CDを手渡しで販売したり、自分たちのビラを自分たちで配っていたほどだった。しかし、テレビこそジャニーズの独壇場だが、最近ではインターネット番組も充実しテレビ以外の宣伝ツールが普及したことが奏功した。ボイメンに関してはメンバーの10人以外に、既に「BOYS AND MEN研究生」も結成されており、新たな研究生も募集中と、ボイメンの猛攻撃はこれからも続くと思われる。今後はボイメンのように、ジャニーズに匹敵する男性アイドルがどんどん生まれてくる可能性も高い。ただでさえ辣腕チーフマネージャーの独立、SMAPの解散問題で揺れに揺れているジャニーズ事務所。男性アイドルユニットの一時代を築き、その下地を整えた功績を持っていることは間違いないが、メディア統制による市場独占はまもなく終わりの時を迎えるのかもしれない。
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