そんな櫻井は、キャスターという立場から「政治家とは、政治家になりたい人がなるものではなくて、やりたいことがある人がなるべきだと思う」と真っ当なコメント。櫻井自身はどうなのかというと、「もし僕にやりたいことが明確にあって、かつそれが政治の世界でしかできないことならば、そういう道も考えると思いますよ」と口を割った。父親は総務省トップの元官僚で、この夏の東京都知事選に出馬の要請もあったほどの人物であり、政界に進出しようと思えば当選確実とみられる状況が整っている櫻井。しかしながら、続けて「ただ、僕のやりたいことは、むしろ嵐という立場でいたほうが実現性高いんですよね」「今の嵐でいる以上に、やれることがたくさんある世界なんてないんじゃないかな」と、嵐としての活動を続けていくことを明言し、かねてから水面下で噂される“政治家転身”の目論見をきっぱり否定したのだった。
確かに「嵐としての活動」が社会にもたらす恩恵は、経済的にも非常に大きい。地方開催のコンサートでは、ライブ会場周辺の宿泊施設が瞬く間に埋まり、ファンが押し寄せるのだ。事務所所属のタレントという立場であるゆえ発言力は微妙であるものの、メディアでの影響力も強いことは間違いない。
ただ引っかかるのは、“政治の世界でしかできないことならば、そういう道も考える”という言葉。30代の今はまだ、嵐としての活動に注力する時期と判断しているものの、この先彼らも40代、50代と年齢を重ねていき、結婚などライフステージの変化もあるだろう。先輩である“国民的アイドルグループ”SMAPは年内解散となったが、嵐にもいつかその日が訪れる可能性は否定できない。櫻井がどのようなライフプランを設計しているのか、その胸のうちはファンにも当然わからない。この先どのような決断に直面したとしても、ただエールを送るのみだ。
(ゼップ)
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