インタビュー

皮膚の赤み、陰影、シワも再現。繊細な職人技が光るラブドールの「仕上げ」とは?

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頭部=りり(ほほえみ)

頭部=りり(ほほえみ)

  1977年に製品を生み出してから改良を重ね、その技術力の高さと繊細さが世界でも注目を浴びている、「オリエント工業」。来年で創業40周年を迎える同社にお邪魔し、ボディ成型・ボディ仕上げ・頭部メイクを行っている“第一工場”で各担当の方にお話を伺っています。【後編】は、ボディ仕上げと頭部メイク。現場を見学させていただき、想像以上の細やかな作業に圧倒されました。

【前編】オリエント工業のラブドールは、人間の女体とどう違うのか

 メリハリボディほど難しい

 ――シリコン成型を終えたボディにメイクを施す“ボディ仕上げ”の工程にお邪魔します。ここでは、どんなことをされているのでしょうか。

担当者 肌や爪の血色、乳首・乳輪の色づけなどを行います。今、ちょうどエアブラシを使って、ボディのメイクをしている最中です。

――全体的にエアブラシで作り上げていくものなんですか?

担当者 はい、全部エアブラシで仕上げていく感じですね。

――乳輪のブツブツ部分もとてもリアルなんですが……この部分もエアブラシで?

担当者 乳輪のブツブツ部分や乳首のシワなどは、造形で出来上がってくるので、その部分に色を足して、立体感を出していきます。

――乳首のグラデーションが綺麗ですね。エアブラシを使ったボディメイクで難しいところはどこですか?

担当者 正直慣れではありますが、複雑な造形の場合、色がうまく入っていかなかったりするので、細かく吹き付けていく作業が難しいところではあります。

――複雑な造形というのは?

担当者 凹凸がハッキリしているというか・・・・・・わかりやすく表現するとメリハリのあるボディっていうことですね。

乳首の色合いもグラデーションも様々

乳首の色合いもグラデーションも様々

――“ボンッキュッボン”ほど難しいんですね。陰影部分も作り上げているんですか?

担当者 そうですね、濃い色を使って影をつけて、その上から薄い色で二重三重にしながら、陰影をつけています。一気に濃く吹きつけてしまうと、いきなり濃い色が定着してしまう可能性もあるので、様子を見ながら本当に少しずつ重ねていくようにしています。

――1回スプレーで吹きつけて、乾くのを待ってまた吹きつけて・・・…という感じですか?

担当者 そういう時もありますが、拭きつけたら、手で押さえて馴染ませながら、またすぐ吹きつけるやり方もあります。造形や色味によって変わってきます。胸の部分は翌日に持ち越さずに、1日で終わらせるようにしています。

――おへそや爪、手足のシワのような、小さな部分もスプレーで陰影を作っているわけですよね?

担当者 細かい部分は、本当にわかるかわからないかくらい薄い影を作っています。爪も小さな部分なので、スプレーでの色付けは、最初は難しい作業ですが……これも慣れだと思います。

手のひらと足裏のシワや陰影も本当にリアル!

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――胸の部分だけで、どれくらいの時間で仕上げているのでしょうか。

担当者 胸は大体30分以内です。小ぶりで乳首のシワなどが少ないツルッとしている簡単な胸の形の場合は、拭き付けやすくて、一気に色がつくので10分くらいで完成します。

――ボディメイクは1体を仕上げて、次の1体へ……という流れなんでしょうか。

担当者 いつもは1日に2、3体のボディメイクをしています。そういう時は、1体を仕上げて次の1体に移るという流れですが。1日で4、5体のボディメイクをしなくてはいけない時は、それぞれの胸の部分だけを先に終わらせて、次に爪の部分、最後に一気にボディを終わらせるという流れになります。

色白ボディに浮きだつ“血管”もエアブラシで

思わず触りたくなる色白ボディ

思わず触りたくなる色白ボディ

――色白ボディにうっすらと血管が浮いているリアルなボディもあるんですが・・・・・・この血管もメイクで描いているんですか?

担当者 そうです、この血管部分もエアブラシで一本一本描いているんです。これはオプションとしてご用意している白い肌専用の「血管メイク」というものです。

血管メイクを施した手の甲と足の甲に注目

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ヒップの柔らかさが伝わるでしょうか

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