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「女児の子育てって楽チン♪」「一人っ子ママは過保護」妙な偏見にからめとられるママたち

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Photo by U.S. Army from Flickr

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 とかく出産や子育ての分野は、エビデンスがはっきりしない不確かなことが、あたかも真実であるかのように信じられ、共有されがちだ。たとえば「母乳育児の方が情緒が安定する」とか「保育園に預けられた子供は愛情不足」とか「男女の産み分けができる」といったような説は広く浸透していて、疑問視する声よりも信じる声のほうが大きいのではないだろうか。

 子育てにおけるルールが各家庭によって異なるのは普通のことで、「甘いものは食べさせない」という家庭もあれば「牛乳は飲ませない」という家庭もあり、「スーパーで売っているパン(袋詰めされた菓子パン)は食べさせない」という家庭もある。それぞれ好きにやればいいわけだが、そうしたルールを“絶対的な正義かつ真実”と思いこんでいる親はタチが悪い。

「一人っ子のママと話すのは気を遣いますか?」

 トピ主(女性・年齢不明)は不妊治療を経て、現在4歳になる子供が1人いる。高齢出産だったため、子供は一人しか持てないという。そんなトピ主、最近SNSでトラブルになってしまった。

 ある日、ママ友Aが「三人目の子(2歳)が、上の子達のおやつのスナック菓子を気づいたら食べていた」とSNSに投稿。トピ主はそこに「うちの子は4歳だけど、スナック菓子食べさせないよ。食べられるものと食べていいものは違うと思う。子供のうちに生活習慣病とかにならないといいね」とコメントした。こういう書き込み一番面倒くさいなぁ。余計なお世話~。

「その後、共通の友人たちがコメントしていたのですが、それが『2人目以降は仕方ないよね。1人目なら絶対食べさせなかったものも、2人目は気づいたら食べてた(笑)』などというコメントが続きました。SNSをあげた友人は、私のコメントはスルーして、他の人達には『そうだよね!!やっぱり一人っ子のママとは感覚が違う、ちょっとした日常を話すのも気を遣うわ』と返信していて、すごくショックでした」

 う~ん、トピ主、完全に面倒くさい人認定されてるみたい。この件から少し経って、トピ主は(おそらく)SNSに「保育園の先生のやり方に疑問を感じて、園長交えて話し合った結果、条件付きで担任を継続してもらうことになった」といった内容を書いて投稿した。すると、この投稿に「いいね」ではなく「びっくり」がたくさんつき、トピ主は「自分の感覚に自信を失くしてしま」った。

「一人っ子は過保護と言われるので、私なりに気を付けたつもりですが、私の感覚がおかしいのでしょうか?」

 ズレまくりである。「びっくり」が非常識トピ主に殺到するのは、ここ小町でも常識だ。トピ主は自分の振る舞いがSNSで浮いてしまったことを自覚しているがその理由が「一人っ子のママだから」と思っているのだろうか……。たぶんそうなのだろう。地雷認定されて身近な人も指摘してくれなくなっているのだろうが、トピ主が周囲から浮いてしまうのは子供が一人だからではなく、他人の子の食事情に上から目線の持論を押し付け、保育園にクレームを入れたことをSNSに書き込む、その無軌道ぶりのせいである。幸い、コメントではそれを指摘する声が相次ぐ。

「自分とは感覚が違うと思っても『そういう人もいるんだな』って思っておけばいいんです。うちはこうしているよっていう自己主張はしなくていいんです」
「保育園への要望や話し合いについて、SNSで投稿する必要はあったのですか?親しい信頼できる友人にこっそり相談するとか報告するなら解りますが、なぜ、そんな事を公に発信したの?クレーマー、めんどくさい人、って思われますよ」

 うんうん、保育園で園長交えて話し合うって、相当コトを大きくしてますしね。で、この手のトピ主はレスでもさらに持論を展開するのが常だが、このトピ主も例に漏れなかった。

「以前、公園で知らないママ達が『一人っ子のママには話題を選ぶ。話すのに神経を使う』という話題で盛り上がっていたんです。そのママ達は『2人目を生むと許容範囲が広くなる。一人だけの時は、放任だなあと思っていた人達も、今なら子供2人いれば仕方ないって思える。一人っ子のママは、ずっと一人だけの状態が続くし、視野が狭い』というような話を延々としていたんです。私が一人っ子ママと知らないとはいえ、すごく気分が悪かったのでよく覚えています。私は、一人っ子のママはやはり視野が狭くて気を使うんですか?ということが聞きたかったんです」

 確かにその公園ママたちの話は偏見だが、そんなものは聞き流せばよいのである。聞き流せないトピ主には視野の狭さを感じるが、それは「一人っ子ママだから」ではない。自らそこに帰結させるトピ主自身が偏見にどっぷりハマッてしまっているし、もしかしたら本心の深いところで、高齢出産で一人っ子ママであることのコンプレックスがあるのではないか。

 さらに保育園の件も詳細がレスにアップされた。

「保育園の先生の件ですが、実は主人にはちょっと怒られました。『先生のやり方は疑問だけど、わざわざうちに来てもらって謝罪してもらうほどじゃなかった』と言われました。うちの子が給食を食べるのが遅かった日に、廊下に出されて食べさせられたんです。先生は、『昼寝の布団を敷くので、埃が立つ中食事をさせるのは、喘息持ちの娘さんにとってよくないと思ったから』と言い訳していました。でも、廊下ですよ?しかも、娘曰くトイレの前だったらしいです。先生は否定してましたが、今までの先生のやり方見てると信用できないです」

 えぇ~……。トピ主はもともと園に不信感を持っていたようで、それが爆発したのだろうが、廊下に出てまで完食させることの是非はともかくとして、園の言い分も一理ある。ただ、事故などではないのに自宅に保育園の園長先生を呼びつけるということ自体がレアケースすぎて、驚きだ。一人っ子ママでなくとも、育児に神経質な親はいるし、視野の狭さうんぬんは「ママ属性」にではなく、個人に由来する。トピ主に対して「(マジレスしちゃう人だから)SNSは向いてない」「友達いなくなりますよ、それじゃ」「問題は過保護かどうかではない」といったコメントも多い。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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