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生まれて初めての「婦人科検査」 in USA。日本の病院とは何もかもが違う!

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大和彩

病気なりに、健康に暮らす。

 以前、夢子には婦人科受診の経験があるとお伝えしたわよね。今回は記念すべき「夢子’s ファースト婦人科受診」の様子についてお話しするわね。

 夢子が生まれて初めて婦人科を受診したのは米国で大学に通っていたころだったの。

 その学校はハードで、学生はみんな週に23日は徹夜するのが普通だったの。当然生活リズムも食生活も乱れがちだったけど、夢子にとっては楽しい環境だったみたい。子ども時代の嫌な記憶を思い出さなくて済むからかしら、作業に没頭できればできるほど幸せを感じるようね。

 あるとき、学校のコンピューターラボでしかできない課題が出されたの。夢子はそれを完成させるため、連日学校に泊まり込んで作業していたわ。一度座ったら何時間もパソコンの前から動かず、トイレに行くのが休憩というような状況だったわね。そのコンピューターラボはね、通常よりも温度設定が低くて凍えそうな場所なのよ。しかも地下にあって、壁は無駄におしゃれなコンクリート打ちっぱなしよ。夢子は嬉々として作業に夢中になっていたけど、わたしはヤキモキしてたわ。

「ここ、北極みたいな温度じゃない! 冷えは女性の大敵よ? 女性じゃなくたって地下にこもりっぱなしでろくに食事もしないんじゃ体壊すわよ! お日さまに当たりなさい!」

と心配したんだけれどねぇ。案の定、休憩代わりのトイレTIMEに、夢子に大量不正出血がおこったの。

尋常ではない量の不正出血!

 大量出血にも不正出血にも慣れていた夢子だったけれど、そのとき起こったものはいままでのとは一味違ったわ。痛みがすごくて、体をまっすぐ起こしていられず、歩くだけで内臓にひびくようだったの。貧血も起こっているのか、目がかすみがちで立ちくらみが常時あり、頭もぼーっとして考えがうまくまとまらないの。

 市販の痛み止めをのみながら根性で課題は終えたものの、夢子は提出後に動けなくなり、授業をいくつか休んでしまったの。いままでと規模の違う不調は、夢子に生まれて初めて「婦人科に行ったほうがいいかな? と思わせるほどだったのよ。

 そのころの夢子は実家暮らしじゃなかったから、婦人科に行くことに関して親の目を心配する必要はなかったわ。それでも受診にはハードルの高さを感じていたの。まず婦人科に行ったことがなかったし、受診や健康保険の仕組みも「イマイチわからないな~めんどくさいな~お金かかっちゃうからいやだな~」というのが夢子の本音だったの。

 米国の健康保険について簡単に説明するわね。米国には日本みたいに国民皆保険がないから、夢子は学校が指定する健康保険に入っていたの。

 ところが保険に入っていても、日本の相場と比べると米国は受診料がびっくりするほど高いのよ。夢子はそれ以前に、腸炎になって40度近い熱が数日続いたときに病院にかかったことがあるけれど、入院なしで痛み止めの注射と抗生物質の処方だけで、日本円にすると何万円もしたの。だから今回の受診でも一体いくらかかるのか検討もつかなくて恐ろしかったわ。※オバマ政権以前の話です。

 加えて、日本みたいにどの病院でもかかれるわけじゃないの。米国では自分が加入している保険会社が指定する病院しか受診する資格がないのよ。だからまず「私はどの病院なら受診可能なの?」というところから調べなければならなかったの。それで夢子は気づいたのよ。まずは初歩中の初歩情報である「そもそも婦人科って英語でなんていうんだっけ?」ということすらよく分からない、ということに。

なるはやで、婦人科に行っておけ。

 わからないことだらけだったので、夢子はクラスメイトに婦人科情報をヒアリングしてみることにしたわ。クラスでも成績の優秀なキャリー(女子)をつかまえて聞いてみたの。

「ねえねえ、不正出血して痛みがあるんだけどさぁ、行くのってOb/Gyn(オービージーワイエヌと読む)ってトコだっけ?」

 キャリーは丁寧に教えてくれたわ。

「いいや、Ob/Gynobstetriciangynecologist)は産婦人科だ。不正出血や女性疾患なら受診するべきはGynecologistだろう」

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大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』

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