「お父さん!」とアイリが駆け寄って抱きついたのは……気付かれないように何気なく立ち去ろうとした新田の背中でした。アイリが今までずっと寂しい思いをしてきたことに胸を痛めた新田は、「あんたらそれでも親か! なんでもっと早く駆けつけてやらなかった! 自分の娘の命が危なかったんだぞ! 仕事より、自分の命よりも大切なもんだろうが! こんな可愛い宝物を粗末にしてんじゃねぇ! 寂しい思いさせてんじゃねぇ! ちゃんと抱きしめてやれよ!」とぶちまけ、アイリを抱きしめます。
そんな新田の前に請求書を差し出すミタゾノ。「すいません、間違えました。この方のほうがよほど、アイリさんの父親に見えてしまったものですから」と安藤に向けて淡々と嫌味をくらわします。それでも「何も盗まれなくてよかったな」というアイリの両親。「本当にそうお思いですか?」というミタゾノの言葉通り、アイリの心は新田に持っていかれてますよ……。アイリは新田を追いかけ「また会える?」と、再び背中に強く抱きつきます。黙ってしまう新田の背後から「時間はかけずとも、本物の味は出せるんですよ」とカレーライスに例えて去っていくミタゾノ。新田は「お誕生日おめでとう」と言葉を贈り、「ありがとう、お父さん」と涙を流すアイリを強く抱きしめるのでした。
アイリが「優しくて、格好良くて、宿題もいっぱい見てくれて……」と話していたのは理想の父親像で、実際は宿題をみてもらうなんて夢の話。家族で食卓を囲むことがなかったのでしょう。たった4時間の“親子ごっこ”をしていたはずの新田がアイリの心の隙間を埋めてくれたのですね。ちなみに警察に空き巣として自主した新田ですが、初犯で結局何も盗んでいなかったことから執行猶予がつき、真面目に働きだしたとのこと。憎めないキャラクターだったので安心しました。
今回、カツラがズレていたワンシーンもあったミタゾノさん。次回、ミタゾノの最大の必需品であるカツラが奪われる事態になりそうです。ワクワクしますね。
(ドラマ見届け人:トミジョー)
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