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なぜ男たちは長澤まさみに癒されるのか? エロというリラクゼーション

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この顔にこの体は反則『ar  2013年 11月号』主婦と生活社

この顔にこの体は罪『ar 2013年 11月号』主婦と生活社

 私事で恐縮ではございますが、ここ最近、営業系サラリーマンとしての本業のほうで多忙な毎日が続いております。満員電車に揺られながらの通勤に片道1時間半かけ、昼間はお客様からいただく電話に対応したり、外回りをしたり、社内会議に出たり、夕方を過ぎると次の日の仕事に必要な書類や資料の準備があって……となると帰宅時間がテレビ業界で言うところのテッペン(午前0時)を過ぎていることも日常茶飯事です。まるで「働き過ぎの日本人」の典型的生活、といったところでしょうか。ちなみに、この原稿も、出張に向かう飛行機の機内で書き始めています(ついさっき、すでに冠雪のある富士山を真上から見下ろすことができました)。

 こうしたハードワークの合間に、リフレッシュするための「癒し」を求めてしまうのは、男女問わず一般的なことかと思います。しかし、リフレッシュにだって時間的・金銭的余裕が必要なのが世知辛いところ。女性に人気の癒しを例に挙げるならば、マッサージだとかヨガ・レッスンだとか「よし……行ってみるか~」とちょっとしたやる気を出さないと、重い腰が上がらないでしょう。「整体とか、ずっと行ってみたいと思ってるんだけど、なかなか行かないんだよね~」というセリフを友人と交わした経験をお持ちの方は、たくさんいらっしゃるのでは? 激烈に忙しい日々が続くと、癒されるためになにかをする、ということすら面倒くさくなってくるのですね。

 こうなってくると、せいぜいデパ地下に入っている有名パティシエのお店でケーキを買う、とか、もっとヒドくなるとコンビニ・スイーツで、お茶を濁すぐらいしかできなくなってくる。これは言わば、余裕がないと手に入れられない大きな癒しの代わりに、インスタントに手に入る、ちょっとした癒しで食いつないでいる状態です。しかし、この姿は端から見るとまあまあ寂しい感じがします。独身女性会社員が残業終わりの終電に揺られ、ビニール袋をガサゴソ言わせながらワンルームマンションに帰宅し、録画した『アメトーーク』なんかを見ながらプラスティックのスプーンでついさっき買ってきたコンビニ・スイーツを食べている姿に、乾いたブルージーな感覚を覚えます。

エロ=癒し

 さて、女性にとってのインスタントな癒しがスイーツなのだとすれば、男性にとってのインスタントな癒しとはなんでしょうか(もちろんスイーツ嫌いの女性もいれば、スイーツ好きの男性もいると思いますが)と考えたときに、思い描いてしまうのはやはり「エロ」です。これはむしろ実感をもって、エロ、イコール、癒し、と主張したい。夕方の電車に乗っていると『夕刊フジ』の風俗レポート的な欄をものすごく真面目な表情で読んでいるオジサンを見ることがありますが、今になって私にはこうしたオジサンたちの気持ちが理解できるような気がします。好きな本も音楽も頭に入る余裕がないほど疲れているときには、エロぐらいしか受容できないのですね。

 このとき求められるエロ度合いは疲れていれば疲れているほど、ソフトな感じが良い。あまりに扇情的なものは興奮してしまうので疲れてしまう。よって、勃つか勃たないか、という微妙なラインを攻めてくるグラビアアイドルや女優さんたちの写真が好ましく思います。そして、この手の画像を眺めるのには、昨今、インターネットのまとめサイトなど便利なものが存在しています。インターネットさえあれば、あらゆる場所で癒しのソフト・エロにアクセスできるとは、なんて素敵な世の中なんでしょうか。インターネットさん、ありがとう、と思わず感謝したくなりますが、疲れたスーツ姿のサラリーマンがひたすらスマートフォンで、グラビア画像を眺めている姿は、ひとつ間違えば通報されてもおかしくない気持ち悪さがありますけれど、本当に可愛い女の子の写真を眺めているだけでちょっとずつ嫌なことが忘れられるんですよ……。

 ここからは個人的趣味全開の話になりますが、いまどんな女の子に癒されているのか、というお話をさせてください。まずは、篠崎愛さん。これはもう鉄板で良い……。もはや彼女の顔面について可愛いか可愛くないかの評価を下すのは無粋なことと言えましょう。あのふくよかなボディと、どんぐりのような愛らしい小動物系の目のあわせ技には、欲情を超えた癒ししかありません。それから逢沢りなさん。彼女のフェイスも美人さんなのかどうか、眺めれば眺めるほどよくわからなくなってくるのですが、折れそうな腕に象徴される線の細さに豊かなバストがくっついている奇跡は癒しです。

 こうして書き出してみて気づくのは、篠崎愛さんも逢沢りなさんも健康的な感じがする女性であることです。篠崎さんは、見たまんま、『まんが日本昔ばなし』のごとく盛りの良い白飯を、塩辛いおかずと一緒にバクバク食べてそうな雰囲気がありますし、逢沢さんも細いけど病的な感じがせず、スポーティーな感じがします(スポーティーな巨乳というのがまた奇蹟なんですけれど)。

 ここまで言及してきたのは、皆さんグラビア系の方々でしたが、女優さんの中からそうした健康的で、ソフトにエロく、かつ癒される人物を挙げるならば、これはもう長澤まさみさんしかいないでしょう。スポーツ新聞や写真週刊誌でもしきりにもてはやされている彼女の引き締まった脚には、「ザ・美脚」の称号が与えられるべきです。長澤さん場合、丸顔でいらっしゃるせいか、顔のアップだけだとふっくらした印象を受けるのですが、全身像だと細くてキレイなのに出るべきところは出ていらっしゃるので、何度でも「えっ、こんなにスタイル良いの!?」と驚いてしまうのもポイントです。あと、手塚治虫の描く女性キャラのような線の柔らかさも素敵だ……。

 一時期は視聴率が取れない、演技がイマイチと低迷期があった長澤さん。2011年の映画『岳 –ガク-』撮影~プロモーション時期には「拒食症では?」とウワサされるほど病的な痩せ体型になりましたが、そんな激ヤセ期を経て、同年の『モテキ』での再ブレーク以降、このまま一気に突き進むか……という勢いを感じさせてくれました。しかしその後、特に大ヒット作に恵まれたわけでもなく、相変わらず演技力は向上しませんし、美貌ばかりが取り上げられているのは女優としていかがなものか、と言った声もあるかもしれません(現在放送中の『都市伝説の女』もドラマ自体よりも、長澤さんがとにかく可愛い、という評価のほうが先行している)。しかし、「美脚戦略」とも揶揄されるその起用法は、現時点では(私にとっては)大正解です。もっとまさみを見せてくれ……そう、いろんな角度から……喉から手が出るほど、まさみが欲しいんだよ、こっちは……!!

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カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra

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