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松本人志も驚いた「寝下座」という進化した謝罪のカタチ

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『ワイドナショー』公式HPより

『ワイドナショー』公式HPより

 フジテレビ系で毎週月曜日の深夜0時35分から放送されている『ワイドナショー』は、今年の10月から始まったばかりの大注目の新番組である。いわるゆ「ワイドショー」番組で盛り上がっているような芸能ネタから、世間で話題になっている社会的な時事ネタまで、さまざまなニュースを番組内で取り上げて、普段スクープされる側の芸能人たちが個人の見解をぶつけ合うトークバラエティ番組である。

 メインMCに東野幸治を配し、ダウンタウンの松本人志をレギュラーコメンテーターに迎え、過去のゲストコメンテーターにはSMAPの中居正広や武田鉄矢などの大物も登場したという、深夜にしてはかなり豪華な出演者によって番組は構成されている。東野は下世話な芸能ゴシップなどが大好物のようであるが、松ちゃんに至っては自分がマスコミの標的にされることが多いこともあって良いイメージが無いのか、そういったゴシップ系のネタは嫌いらしい。

 それなのに、このワイドショー的なトーク番組に出演することを承諾してしまった。心境の変化でもあったのだろうか? 松ちゃん的にも、ここらで世間に物申したいという気概が高まっていた時期だったのであろうか? いずれにしても、他番組ではあまり聞くことのできない松ちゃんの貴重な真面目コメントが飛び出すのが楽しみな番組である。

 10月28日の深夜に放送された『ワイドナショー』では、ゲストコメンテーターに泉谷しげるが登場していた。ヤバそうな言動をしてしまいそうな泉谷さんがゲストということで、MC東野は「今夜も少しドキドキしております……」と、番組冒頭でその胸中を吐露していた。

 この番組の初回放送をたまたま偶然にテレビで見ていたという泉谷さんは、「面白かった」と評したが「(自分もこの番組に)いつか出るんだろうな」と、出演オファーの覚悟をしていたそうだ。泉谷さん的にはワイドショーのエグいところはできる限り見たい派であるらしい。

 番組出演時などに突然暴れ出しちゃうようなイメージが強いのか、泉谷さんの“魂の叫び”に期待せずにはいられない東野と松ちゃんは泉谷さんを早速けしかけていた。

松本「ラスト10分、泉谷さん一人で大暴れ(などを)、ラテ欄に(書くことになるかもしれない)」

東野「(フジテレビがある)お台場全部がスタジオですから! (外に)出て行って貰っても結構です!」

泉谷「“乱入”って(ラテ欄に書かれちゃう)?」

 と、暴走を期待された泉谷さんもまんざらでもないのか、ノリノリでふたりの会話に乗っかっていた。ほんとに場外行ったらヤバイっしょ~!

 泉谷さんの暴走機関車タイプとは一転して、もう一人のゲストコメンテーターは、黒いシックな衣装を纏い、落ち着いた感じで画面に登場したタレントのホラン千秋だった。以前、彼女の出た番組について当サイトでレビューを書かせて頂いたことがある。コチラ

 テレビに出ている時はあんなにしっかり者のデキル女風に見えるのに、プライベートでは実は“干物女で引きこもり”ということが発覚し、見た目とのイメージギャップが激しい人物である。今年の7月に放送された番組でカミングアウトしていたわけだが、その後もあんな地味なプライベートを送っているのかが気になるところではある。

 かつて日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』のキャスターを務めていたホランは、「今日ね、久しぶりに夜のニュース(番組)に出させて頂けるというので、すごい楽しみにして来たんですよ!」 と、やる気満々に語った。しかし、ホランに真面目なニュース番組と勘違いさせてはいけないと、「でもね、『(NEWS) ZERO』とは全然(趣向が)違いますから!」 と、東野はバラエティー的予防線を張っておくのだった。

 「ワイドナトピックス」と題して今回取り上げられたニュースは、

・COWCOW山田が改名 與志→善し(「どうでもいい!」 と軽く流された)
・ASKA週刊文春問題(泉谷さんが薬物使用について“やや吠え”)

 などといくつかあったのだが、中でも珍エピソードが飛び出したトピックスがあった。

・衣料品店店員に土下座させる→強要容疑で女逮捕

 というニュースなのだが「この事件には、ほんとに正義が一人もいない感じがするわぁ……」と、うなだれてしまった松ちゃん。「すごいイヤ~なニュースですよねぇ、ツライというか……」と、同感する東野。

 続けて松ちゃんは「途中から一気に(展開が)悪くなった、善と悪が入れ替わったからね」と、残念そうに語っていた。確かに、“土下座写真”をTwitterにあげたことから始まってしまった、後味が物凄く悪い事件であると思う。松ちゃんが言うところの、人の心の中の“悪(あく)”が激しく悪い方向へ向かってしまったのだろう。

 松ちゃんが独自の解釈を披露している中、ホラン千秋はこの事件に関連するような、自分が遭遇してしまった仰天エピソードを披露した。「(土下座をした)店員さんもかわいそうだと思うんですけど、私、もっと酷いのを見たことがあって……」と、ホランがプライベートで友人とご飯を食べに行った時に目撃したという、隣のテーブルで起きたある出来事について語り出したのだ。

 登場人物は推定30代と50代の男性。どうやらふたりは喧嘩をしていたらしく、50代男性の方が30代男性に必死に謝っていた。ホランが察するに50代男性の方に明らかに非があったようで、彼は土下座までしだしたらしい。ところが30代男性は腹の虫が治まらないのか、ずっと怒ったままだったという。そこで、50代男性が最後の手段だと思ったのか“寝下座(ねげざ)”をし出したのだとか。

 「寝下座っ!?」 と、松ちゃん&泉谷さんがハモって聞き返したのも無理はない。私も同じタイミングでそのハモりに参加していた。テレビを見ていた多くの視聴者も合わせたら相当な大合唱になっていたのではないだろうか?

 私は“寝下座”という言葉を初めて聞いた。他の出演者も初耳だったらしく、興味津々で“寝下座”についてホランに説明して貰っていた。なんでも、体をまっすぐにしてうつ伏せ寝にした体勢で謝罪することのようである。なんともシュール!

 50代男性は、その“寝下座”をしながら「これでどうにかっ!!」 と、本人的に最大級の謝罪をして、30代男性からやっと許しを得たのだとか。スゴ~っ!“土下座”ならぬ“寝下座”なんて謝罪の仕方があるなんて! 一歩間違えたらギャグにもなりかねない。俳優の竹中直人がたまにドラマや映画で見せる、まっすぐ姿勢でうつ伏せ寝するアドリブみたいな感じを、現実世界で謝罪として活用しているなんて! “土下座ブーム”を巻き起こしたドラマ、『半沢直樹』(TBS系)で披露されていた“土下座”は、まだ甘いものだったのだろうか!?

 ホラン千秋ったら、スゴイものに遭遇したもんだなぁ。家に引きこもってないで、出掛けた甲斐があったようである。「“寝下座”なんてあるんだな~」と、ホランは衝撃を受けたらしいが、東野に「(“寝下座”なんて)無い無い無いっ!」 と、ツッコまれていた。「“土下座”より(“寝下座”のが)ラクやけどね」と、松ちゃんもニヤついていたのだった。松ちゃんは続けて、

「要するに、相手に嫌なポーズをさせることで、こっちが許せるかどうか」
「結局、嫌なことを相手にさせたいわけですよ」

 と、なぜ50代男性が“寝下座”までさせられたのかを説いていた。これには、ホランも納得したようであった。そして、泉谷さんはなぜか「これからは“寝下座”がブームですよっ」と、イタズラっぽく決め顔をした後に、ニヤニヤしながら「俺は結構、“寝ゲロ”をやったことがあるけど♪」 と、泉谷さんらしい(!?)エピソードをプレゼントしてくれちゃうのであった。

 松ちゃんと東野が期待したような暴れん坊の泉谷さんを見ることはできなかったけれど、お茶目風味も忘れずに真面目なコメントをする泉谷さんが新鮮だった。またこの番組に泉谷さんがゲストコメンテーターとして登場する時に、どんな泉谷さんを見せてくれるのか楽しみである。それぞれのニュースに対して、松ちゃんの解釈の仕方も一味違って興味深く、登場するゲストからニュースに関連した思わぬ驚愕のエピソードが聞けたりもするので、今後もこの番組を大注目していきたいと思うのであった。

■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!

 

 

テレ川ビノ子

テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!

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