連載

顔出し告白「私がAV女優になってみて…」宮村恋

【この記事のキーワード】

宮村恋

「S女・痴女役多め」だとは思えないよー。

「親にはすぐに言いました。私は2人母親がいるんですが(実母と、父の再婚相手)どちらも、反対も否定もしませんでした。『貴方が考えてやってることなら何か自分の為になっているんでしょ? なにより若いうちしかできない仕事だから』と言ってもらいました。ま~『若いうち』ってのはひっかかりますけどね! 熟女の女優さんもいますから(笑)。
また、友人の反応には涙しました。去年の誕生日にサプライズ誕生日動画をみんなからいただいたのですがYouTubeに載せるための芸名の動画なのに、みんな顔出しで出てくれました。それを見た感想をブログにUPしたら、母がLINEで

『いつまでも、歩(本名)は恋ちゃんであっても変わらないから頑張って』
『私にとっては自慢の娘です』
『疲れたときはいつでも、宮崎や福岡帰ってきて!』

などのコメントをたくさんくれたんです。今でも感謝しきれません。
実際私がAVをやってるのは誰にも隠さないと決めた時、時代なのか『別に普通じゃね?』と気にしない人が多かったのですが……私の大切な人たちは、家庭を持っていたり子供がいたりします。そんな人たちにいつか迷惑がかかりますよね……よく思わない人はやっぱりたくさんいます。『自分の恋人や家族がAV女優って耐え切れますか?』と一般的に聞かれたら、圧倒的に嫌だと答える人が多いのが現実ですからね。
でも、否定もせずFacebookやTwitterにコメントをくれる些細な優しさが嬉しいし、自慢できる女優にならなきゃと思いますね。
ちなみに当時の恋人にAV女優だとデビューの頃カミングアウトしたら、それから音信不通になりました。AV女優はみんなどんな風に見られているか、わかっているんじゃないでしょうか。でも目的があって頑張りたいから、親に土下座してでも続けたいって子も多いですね」

 親や友人に後ろめたい気持ちがあったり隠したりしている女優も多数存在するなかで、すぐにカミングアウトできたという宮村恋さんは、肝が据わっている。彼女の場合、プライドを持って仕事をしようという熱意があるからだろう。仕事への熱意に満ち溢れていて、親や友人が応援したくなる気持ちがよくわかる。

 周りに恵まれていると話す彼女だが、それは彼女自身の人柄だろう。未来を見据えて仕事をする姿勢には、誰だって刺激を受けるし見守りたくなるものだ。普段上から目線で数々の男女をぶった切る生意気な私でも、お姉さま! と慕いたくなる人間性を持っている。当然たくさんの人に慕われているということだ。

 そんな宮村恋さんの出演するVシネ映画をひとつ紹介したい。

 『レイプゾンビ2&3 LUST OF THE DEAD』という作品がある。タイトルだけ見ると……エロ&バイオレンス&ゾンビ物!? 物凄い奇怪な内容だと想像するだろう。「原因不明の男性レイプ魔化=レイプゾンビ化現象が増殖し、核爆発により大部分が消滅した東京では生と性を賭けた戦いが繰り広げられていた。その中で生まれる人間ドラマ。果たして世界の運命は!?」……という、これだけ読むとなんとも破天荒な設定の作品である。しかし! これがただのバイオレンスじゃない。

 宮村恋さんはその中でも、ストーリーの中心となるマキ役として出演している。マキの登場シーンは、この作品の中で最もエモーショナルなものだ。セックスレスの夫と本当は愛を交わしたいと日々思うマキだが、日々の暮らしの中ですれ違っていた。しかし夫がレイプゾンビ化し、他の女性に逆レイプされる場面を目撃したことによってマキの中で何かが弾けた。彼女は夫に身を捧げ、ある決断をした。マキの選択、迎える最期とは……? このシーンは鳥肌もの。気になるでしょう。ねぇ読者の皆さん、気になるでしょう。この作品は、単なるエロとバイオレンスではなく、絶望の世界の中でもなお存在する愛というものに、宮村恋さんの芝居で気付かされたわ。是非一度見てほしい。

 彼女のビジョンを聞いていると、芯の強さをビンビン感じ、AV女優という枠ではなく、一人の女性として感銘を受けた。

 以前プライベートでお茶した際のこと。私は当時珍しく自分から人を好きになっていたものの、相手に全く脈がない状態だった。そんな恋の話を、彼女は真剣に聞いてくれた。「ニトリに行きたいって口実で誘ったら通販でいいだろとかわされちゃうし、家に呼んでもソファーで寝ちゃうし、こんなに脈がないなんて自信喪失~!」なんて笑い話なのに、宮村恋さんは笑わずに「誘い方も頼み方も、言い方ひとつで全く違うものになる」とアドバイスをくれた。普段話す何気ない会話の中でも、優しさに満ち溢れた真面目な人だ。

 本音しか書いてないのだが、ぶった切るところがなかなか見当たらない……どうしよう……こんなに毒を吐かない記事を書くなんて初めてだわ。

 実はこの連載を始める際、何人かのAV女優にインタビューの協力を頼んで断られたこともあった。

 とある女優は「いくら匿名でもそんなことを聞くのって失礼だと思わないの?」と憤慨し、またとある女優は「親しき仲にも礼儀ありって言葉を知らないの?」と呆れられた。普通は言いたくない質問ばかりぶつけているのだからその反応にも頷ける。しかし、彼女たちにとってのデリケートな部分に踏み込んでいることは承知の上だ。

 そんな中で名前を出して私と向き合ってくれた彼女のおかげで、様々なAV女優へのインタビュー連載の最高のトリになった。心からの感謝と敬意を示したい。

 次週、潜入調査の結果と、この取材を通して感じ学んだこと、賢くなった(?)「AV女優というお仕事の謎に迫る」最終章。

序章 【AV女優というお仕事の謎に迫る
第一章【A子の場合…元カレから逃げたくて始めたAV女優という仕事、私には向いてた
第二章【B子の場合…AV撮影で処女喪失した童顔×Jカップの元単体女優
第三章【C子の場合…恋よりも愛よりも金を求めたAV女優の独白
第四章【D子の場合…両親の蒸発に病歴、妹の扶養…複雑な環境ながらも「今が楽しい」

asumodeusu

1 2

アスモデウス蜜柑

好奇心旺盛な自他共に認める色欲の女帝。長年高級クラブに在籍し、様々な人脈を得る。飲み会を頻繁に企画し、様々な男女の架け橋になり人間観察をするのが趣味。そのため老若男女問わず恋愛相談を受けることが多い。趣味は映画鑑賞で週に3本は映画を見る。

[PR]
[PR]
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.(初回限定版)(オリジナル・サウンドトラック付き) Blu-ray レイプゾンビ LUST OF THE DEAD DVD