ビッチ迷走期
ビッチ真っ盛りの時期ほど、自分がビッチだと自覚することは難しいように感じます。だって、自分がやりたいからやっていることで、相手の男性にもひとときの快楽を(おそらく)もたらしていて、法に触れているわけでもない。「自分を大切にするべき」と貞操観念の重要性を示唆してくる人もいましたが、「自分がしたいことに正直になれないで、何を大切にするの?」となぜか青春ドラマのようなアツいセリフで反論していました。
しかし、一度ビッチの自覚が芽生えてからは、イケメンとワンナイトラブする機会が巡ってきても、「私なんかでいいのだろうか」「なんだか申し訳ない」「もっとかわいい娘の方がいいに決まってる」と妙にマイナス思考になったりして、結局やんわりと断って一人で自宅へ帰るのです。で、オナニーしてグーグー寝る。
20代半ばになった頃、自分の見た目や体力のちょっとした老化を感じたという女性は多いのではないでしょうか。それを心から実感した時、ビッチは退化していく。自分を大切にするようになるわけではなく、自分の体を差し出すことを申し訳なく思うのです。当然のごとく数年前に比べて男性からのお誘いも減ってくるのですが。
21歳の頃にナンパされてセックスした、29歳の自称hyde似の男性に「肌つるつるでモチモチだね。やっぱり20代後半の女とは肌のハリが全然違うよー」と言われたことがあります。当時はへー、そうなんだーと聞き流していたその言葉。今、自分がその20代後半の肌のハリのない女になってるではございませんか。
昔ビッチだった頃の面影はまだありつつも、勢いは確実に衰えていく。ほんの数年で、性欲は変わらずとも価値観が変わったりするのです。ここで、トチ狂ったように婚活をはじめるビッチもいれば、オナニーでなんとなく満足できる生活を送るビッチもいます。
そして、これからもビッチは迷走しつづけます。ビッチに幸あれ!
■Lollipop-Rumiko(ロリポップ-ルミコ)/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。