彼氏がいようといまいと、ビッチだろうと喪女だろうと、どんな女性のもとにも“独り寝”の夜はあります。丸ごと自分だけに使える貴重な時間、ぼやぼや過ごすのはもったいない。オナニー(ONN)、妄想、オトナのオモチャ……明日の、そして未来のエロライフに繋がる“攻め”の独り寝を、独り寝ニスト&バイブコレクターの桃子が提案します。
私は、取材を受けることがときどきあります。セックス特集を組む女性誌も増えていますが、基本的にキワモノ枠なので(苦笑)、やはり男性誌からの依頼が多いですね。その場合は取材にこられる編集さん、記者さんはだいたい男性です。そのときに、女性からすると「?」と思う質問をされることがあり、男性のこうした思い込みが女性の独り寝を窮屈にしていなぁと考えさせられます。今回は、その代表的なものを紹介しましょう。
女性ってONNするんですか?
これはちょっとしたお酒の席でも出てきそうな質問ですが、私に訊かれる場合は、「あなたはバイブを収集するほどの好き者で、性欲も強いのでしょうが、一般の女性はそこまでじゃないよね?」というニュアンスを感じます。
先日、「熟年セックス!」「死ぬまでセックス!!」と、躁状態のように中高年向けセックス特集を繰り出す某週刊誌で、女性のONNについての言及がありました。一部をwebで読めるので、興味のある方はご一読ください。「40代女性74.1%、50代でも53.2%が自慰習慣あり」というデータが掲載されています。
まぁそんなものでしょ、とうなずきながら読み進めると、「妻たちの性欲をなめていたのかもしれない」とコメントがあって、ビックリ! 私のような“特殊”なオンナはともかく、身近な女性に性欲があり、自分の知らないところでそれを解放させているとなると、男性はこのように怯(ひる)んでしまうのです。
女性ってONNするんですか?ーー「性欲もなく、自分自身の気持ちいいところも知らない女性とセックスしたいですか? きっとツマンナイですよ」。これが私の回答。女性のONNが受け入れられないなら、性欲がない人を選べばいいだけです。性欲があるほうが偉いとか素敵とかではなく、ふだんは性のことなど微塵も考えていないような貞淑さで、俺の前だけで淫らな姿を見せてほしい……という男のファンタジーが、ご都合主義すぎてキモチワルイのです。
うわぁ、負けそうだなぁ。
私が持参したバイブの大きさに驚いての、ひとことです。大きさにこだわりがあるわけではないので、もともと所有しているグッズの大きさもさまざまですし、「大きい=入りにくい、小さい=入れやすい」わけではないことは、以前、解説いたしました。気持ちよさとも無関係です。
さらに、滑稽なことがあります。「EROTIC LOVERS」というバイブレーターがあります。ぶにぶにとしたした弾力のある素材と、牛皮のような肌触りがとても好きで、世間に広く知ってもらいたいと考え、一時期は取材のたびに必ず持参していました。長さ11cm、最大直径4.5cmと、かなり大きめです。それゆえ、まずはそのサイズに怯む男性記者たち。けれど、次にこれを握ってみて……「なんだ、思ったよりやわらかい」「40代後半の硬さだ」などというんです。
「自分のほうが硬さは勝ってる!」という優越感からか、ずっとにぎにぎして手放してくれないので、最初は雪のように白かった「EROTIC~」も、いつしか黒ずんでしまいました(取材で使ったモノは、その後、自分のONNに使うことはありません!)。なにかしら、自分が勝っているところを見つけたい男心は、それはそれでいじましいかもしれませんが、でも、そもそもどうして勝ち負けにこだわるの……?
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