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実梨(菜々緒)はモンスターペイシェントなのか? 「実の父親だから意地を張っている」と決め付ける沖田に疑問/『A LIFE~愛する人~』第6話レビュー

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『A LIFE~愛する人~』公式サイトより

『A LIFE~愛する人~』公式サイトより

 2月19日に放送された木村拓哉主演『A LIFE~愛する人~』(TBS系)第6話が15.3%とこれまでで最も高い視聴率を記録した。これまで、第2話の14.7%をピークに下落傾向にあった視聴率の原因に、木村を挙げる記事が散見されていた。確かに本ドラマは、SMAPの解散騒動以降、初めて木村が主演するドラマということもあり、木村に注目が集まるのは仕方がないのかもしれない。だが視聴率の浮き沈みの原因がすべて木村ということはないだろう。少なくとも本ドラマは木村ありきの駄作ではなく、見所のある良いドラマだと筆者は感じている。

 第6話は、壇上記念病院の副院長・壇上壮大(浅野忠信)の愛人で、病院の顧問弁護士である榊原実梨(菜々緒)を巡る物語が中心となっていた。

 パチンコ店で倒れた実梨の父親が病院に運ばれてくる。初めは手術の同意書にサインすることを拒んでいた実梨だが、壮大らの説得によって腕利きの沖田一光(木村拓哉)や外科部長の羽村圭吾(及川光博)ではなく、若手のお坊ちゃん医師・井川颯太(松山ケンイチ)が執刀医になること条件にサインすることを飲む。実梨は、15年前に家を出て別の女のところに行き音信不通となっていた父親を恨んでいたのだ。そんな実梨を、病院スタッフは「究極のモンスターペイシェント」と揶揄し、失敗することを見越して指名された井川は「あんな風に言われて引き下がるわけにはいかない」と憤慨していた。

 他の医師が少しでも手を出したら病院を訴えると脅す実梨に対して壮大は「こんなときに困らせないでくれ」と苦言を呈していた。困り果てた壮大は羽村に「なんとかしてくれよ」と頼むが、「やっかいなことになると僕に丸投げ? 僕は君の操り人形じゃない」と一蹴されてしまう。前回、これまで片腕として貢献してきた羽村をぞんざいに扱ったつけだ。院長・壇上虎之助(柄本明)との病院経営における対立だけでなく、妻・壇上深冬(竹内裕子)が自身の脳腫瘍を知る、羽村との関係悪化など、壮大は徐々に追い詰められていた。

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