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「an・an」官能特集に思う。官能的な女性になることと、お色気作戦はどう違う?

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 バイブコレクターに加え、そろそろ「セックス特集ウォッチャー」も自称しようと考えている今日このごろ。しかし、寒い季節はいまひとつ活動の機会がありません。私のウォッチング欲も冬眠していましたが、3月、春の兆しとともにやってまいりましたよ。ネギを背負ったカモにも等しい好物件が! 「an・an」の「大人の女は知っている、官能の流儀」特集です。

 カバーではドラマ「カルテット」が好評の俳優・高橋一生さんが女性のバストにむぎゅっと顔を押し付けていらっしゃいます。あまり肌を見せている印象のない俳優さんですのでもうこれだけで刺激的ではありますが……なんとなくデジャヴ。

 ああ、思い出しました、同誌における俳優さん外国人女性モデルのベッドシーン的カバー、ちょっと構図がワンパターンすぎやしませんかね。

 ジャニーズアイドルやAKBグループのメンバーもたびたびセックス系の特集でカバーに起用されていますが、異性との絡みはありません。異性と絡まなくたって色気やセクシーさは表現できるはずですが、だいたいが「肌を見せている」以上のものは感じられず、物足りなく感じていました。ただ脱がせるだけでは、構図が似通っていてもとダメ出しばかりで恐縮ですが、私は単純に男の肌が観たいのではなく、男の肌が表現するエロスを観たいんです。

 果たして、高橋一生さんのグラビアページを拝見しところ、着衣のほうがセクシーだと感じました。裸体も思ったより筋肉質で男らしいのですが、たくしあげられたニットの裾から見えるヘソとか、顔の半分ほどを隠す勢いの前髪などのほうがよほど雄弁に彼のなかのエロスを語っているように見えました。

普通すぎる官能ポイント

 ……というのが、まさにこの後はじまる「官能の流儀」特集の前フリなのかもしれません。高橋さんのギリギリ半ケツを見て「きゃー、エロい!」「セクシーだわぁ♥」と思う人はいても「官能的だわ」と感じる人は少ないのではないでしょうか。いみじくも高橋さんはインタビューで「官能とは、隠されているもののような気がします」とお話しされています。

「大人の女は官能の嗜み方を知っている」というキャッチではじまる同特集は、なんとなくボヤッとしています。識者の方々の発言を引きながら、「官能とは“知的な遊び”である」「官能にひたることは“五感を使って思い出す作業”」「官能を身につけた女性は“老いても美しい”」と解釈を披露していますが、官能というものを特に深く考えたことない人でも「うん、知ってた」と思うレベルでしかなく、目新しさゼロ。

 続く「私が男に官能を感じる瞬間(トキ)」では著名人や読者へのアンケートに寄せられた官能ポイントが多数羅列されますが、「ニットやシャツを腕まくりしたときの筋肉」「手の甲の血管」「シャワーの後、髪を乾かす姿」といった、「う、うん、フツーだね……」といったリアクションしか取れないコメントがこれでもかと続きます。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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