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映画祭で最優秀賞受賞! 映画『WE ARE X』は『I AM YOSHIKI』だけどそれがイイ

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映画『WE ARE X』公式サイトより

映画『WE ARE X』公式サイトより

 3月3日に公開されたX JAPANのドキュメンタリー映画『WE ARE X』が、3月3日、4日の「ぴあ映画初日満足度ランキング」で1位に輝いた。本作は、アメリカの映画祭「サンダンス映画祭」で「ワールドシネマドキュメンタリー部門最優秀編集賞」を受賞した他、多くの海外映画祭で上映され、賞にノミネートされている。日本では89館と小規模の上映ながら、公開初週の週末興行成績ランキングでトップ10入りを果たした。

 監督はザ・ローリング・ストーンズのドキュメンタリー映画『ストーンズ・イン・エグザイル ~「メイン・ストリートのならず者」の真実』や、バックストリート・ボーイズのドキュメンタリー映画『BACKSTREET BOYS:SHOW ‘EM WHAT YOU’RE MADE OF』を手掛けたスティーヴン・キジャック。

 キジャックはインタビューで、今回の依頼が来るまでX JAPANのことは知らなかったと素直に告白していた。知ったかぶりやリップサービスをされるよりは全然いいが、ファンにとってはそんな監督がドキュメンタリーを撮るということに不安を感じずにはいられなかっただろう。

 だが、そんなファン目線どころか、日本の一般人目線からも一歩引いたキジャックだからこその目線でX JAPANを撮ったことが功を奏した。映画で語られるのは、正直X JAPANというより、YOSHIKI(年齢非公表)の波乱の人生。10歳の時の父親の自殺、Xの結成、幼馴染のToshI(51)の洗脳と脱退、バンドの解散、HIDEの死、TAIJIの死、ToshIの帰還、X JAPANの世界進出など。ファンならばもちろん全て知っている内容なのだが、映画館では涙を流す人が続出していた。YOSHIKI自身も映画を見て号泣したそうだ。

 『WE ARE X』では衝撃的な新事実が語られることはないが、新しい目線でYOSHIKIを見ることができるようになる。作中頻繁に描写されるのはYOSHIKIの身体的な弱さと、消えない心の痛みを抱えた姿。YOSHIKIはスーパーマンどころか、普通の人よりちょっと弱い身体であるにも関わらず、世界的なロックスターまで上り詰めたという事実の凄さを改めて実感する。彼の弱い体は、長年の激しいパフォーマンスで多くの薬を常用しなければならないほど満身創痍な上に、友人たちの死やトラブルが重なり、心身ともにボロボロになっているにも関わらず、今もなお挑戦を続けている。

 YOSHIKIは「人生を終える時に『やりきった』と言いたい」と語っている。多くの人が憧れる人生の最後だが、YOSHIKIほどそれを本気で目指している人はこの世界に一体何人いるだろう。『WE ARE X』はそんな人間に迫ったドキュメントとなっている。

(プラント)

「WE ARE X」オリジナル・サウンドトラック