そんなビッチのテレパシーが通じたのが、出会って約2週間後の日曜日に彼の自宅に招かれることに成功。私は意気揚々と美容院で女子力をUPさせた後、15時頃に彼の家に到着しました。彼の部屋に入るとなぜか彼の友達(パグに似ているブサカワ系)がいましたが、1時間後に退散してくれました。そこからは2人でベッドに座って話しながら、いつ始まってもおかしくないようなムードに。しかし、そうなったのもつかの間、急激にビッチのやる気がしょぼ~んと縮んでいったのです。口が激クサだったとか、よく見たら鼻毛が出てたとか、彼に原因があったわけではないのですが、盛り上がってきた雰囲気と反比例するかのように性欲が減退していく。男性がよく言う「口説くまでのプロセスが一番楽しい」という自己中なふるまいに通じるものがあるかもしれません。
完全にやる気がなくなった私をよそに、おそらく彼は俺のマイクでJKをめちゃくちゃにしてやるYO! と意気込んでいたことでしょう。(彼は自称HIP HOPマニア)そして、もじもじしながら彼が接近してくることを拒み、その場をやり過ごそうとしていた私に彼があの一言を放ったのです。
「さわるだけ、ね!」……ね! じゃねえよ、と言いたいのを抑え、まー私も家までホイホイ来ちゃったししょうがないか、と思いながら「んじゃさわるだけだよ!」と上から目線で許可するビッチ。服の上からJKのおっぱいを揉むプータローのB-BOY。私は完全に無我の境地になっていましたが、彼はたまらず「おっぱいだけ直にさわらせて!」と第二の要求を投げかけてきます。もう断るのも面倒になり、「おっぱいだけだからね!」とキレ気味に許しました。その後も彼は「パンツの上からさわるだけ!」「クリトリスさわるだけでもうやめるから!」と、どんどんわがままになっていきます。はいはい、と生返事で己のボディをさわらせていると、彼の口からは思いもよらない一言が……。
要求を小さくしすぎたゆえの挿入失敗
「動かないから、入れてもいい?」……は? What happened? どういうこと? ビッチの脳内は軽くパニックです。動かないから入れるって、何? 入れたまま動かないって、おかしくない? てか、その光景マヌケすぎじゃね? これまで数々の注文に惰性で許可を下していたビッチの思考が一気に冷静になりました。もうここまできたらヤッてもいいかなと思ってたけど、入れたまま動かないとかキモーい! やだー! JK特有の「超キモーイ! まじ無理ー!」状態です。
おそらく彼はそう言いつつも入れたが最後、そのままピストンしまくる作戦だったと思いますが、「動かないから入れる」という珍妙な行為をリアルに想像させてしまったことにより、今まで積み上げてきたものを台無しにしてしまったのです。その回りくどさとすさまじいキモさを兼ね備えた発言にウンザリしてしまったビッチは、「あ、もうお父さんが迎えに来てるみたい」と父親を盾にB-BOYハウスからの脱出に成功。そんな彼とは、こんな小さな事件と気まずい期間を経て後々友人関係が復活し、彼は私にHIP HOPの素晴らしさを教えてくれるようになりました。私の音楽的嗜好は彼の影響によるものが大きいです。しかし、今現在30歳になった彼は、定職にはついているものの多くのビッチと毎夜毎夜エキサイティングマッチを繰り広げているよう。そのなかに「動かないから、入れてもいい?」の成功例はあるのでしょうか。
■Lollipop-Rumiko(ロリポップ-ルミコ)/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。
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