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アラフォーになっても劣等感に苛まれる日々。毒親育ちのトピ主と、毒親の「ルビーの指輪」

【この記事のキーワード】

 小町でもっともよく見るトピは、子育て世代からの家族や、ママ友についての悩み。そして祖父母世代からの嫁の文句である。しかしまた、毒親がらみのトピも近年増加中である。親しい人間に対しても家族、特に育ててくれた親の愚痴や悩みは「そんなこと言わないで」と諭されてしまいがちで、言いづらいものだ。親への違和感を吐き出せる数少ない場所として小町が機能しているとしたら喜ばしいことだと思う。最近見つけた気になるトピを紹介したい。

劣等感に苛まれる日々。他人と比較しない人生を送るには?

 「タイトルの件で、おかしくなりそうです。どうすれば人と比べなくてよい毎日を過ごせるのでしょうか」と、切羽詰まった書き込みから始まる相談だ。

 トピ主(アラフォー女性)は高校までは成績優秀で進学校に学んでいたが、しかし大学受験で失敗。それを挽回すべく、長年の夢であった海外生活を30歳手前で実現させたという。最初の2年は現地の州立学校で学び、その後、正職員のポジションで8年ほど現地企業に勤務。だが仕事でつまずくと同時に当時の婚約者と別れてうつ状態となり、一度人生をリセットしようと日本に帰国したのだという。時を経て現在は、帰国後に知り合った夫と、1歳の息子と暮らしている。だが「40手前で結婚出産したことで再就職も上手くいかず、やりたいこととはかけ離れた職種でフルタイムパート勤務、家事育児とで忙殺される日々」だという。そんな中、最近実家の母親と電話で話したときの、母親の些細な一言にトピ主は大きなショックを受け、以来鬱々としてしまっている。

「それは母も知る昔の友人の話でした。母が彼女の母親とバッタリ会い近況を知ったそうです。彼女は地元の高校卒業後、私がいた国とは違いますが、海外の大学院を出て今は現地で2人のお子さんと暮らしているそうです。その時母が私に、『その話聞いて負けたと思った』と言いました。その言葉が胸に突き刺さりました。
大学受験の失敗、海外でやりたいことを実現させて働いていたけれどうつになってしまったという過去、進学校を卒業したのに今は時間給千円未満のパート。勿論今までの決断は自分なのでで自業自得ですが、今の私は何もない劣等生と言われた気がしています。日本になんて帰ってこなければよかったのか?何故自分は今こうなのか、堂々巡りです」

 トピ主は、「人と比べず自分は自分」と思って過ごしてきたが、この母の一言でプツンと何かがはじけたようだという。人生何もかも優等生だった中学時代からやり直したい、毎晩息子の寝顔を見ては涙が出て止まらない。どうすればこの劣等感から解放されるだろうか……という相談だ。

 子供をマウンティングの道具にする母親は実際にいる。コメントもそんな指摘がある。母親は毒親であるとの批判も相次いだ。

「我が子を誰かの成功? だか何だかと比べること自体、貴女の母親は、貴女を他人への自慢の道具として見ている。幸せという表現とはほど遠い、残念極まりない、人間として大切なものが欠けている。ずっとそんな感覚で育てられたのでしょう。だからおかしくなりそうになるまで、劣等感にさいなまれる。親の洗脳です」

「お母様も随分と余計なことをおっしゃいましたね。まあ、今までも人と比べて子育てをされてきたのでしょうね。お母様とはちょっと距離を置かれた方がよろしいですよ」

「腹が立ちました。あなたのお母様に。負けたと思ったって何ですか。よく言えたものだと思いました」

 ほんとその通り。母親と距離を取った方がよいと思うが、トピ主はトピ主で、アラフォーになっても、いまだ母親の呪縛から抜け出せていない様子だ。トピ主レスでは、どうして今回母親のこの一言にガクッと来てしまったか明かされた。

「何が一番腹ただしかったかと言えば、当時海外に渡った時も、海外で結婚となったときも親は大反対でした。ことあるごとに『早く帰ってこい』だったのに、まさに親が反対してたことをその友人が成し遂げて、それに対してすごいねと感心した、その母の思考に腹がたったのだと思います」
「海外で働いていた頃、一度『アリスは海外で好きなことばかりして、お兄ちゃんは実家近くに住んで色々助けてくれるのに。あなたはこの家の足しに何もなっていない』と母に言われ大喧嘩になったことがあります。結婚してからも、私の住居が実家から遠い(実際は車で4.50分の距離)、娘は女親の近くに住むものだと言われたり。子供を産んだら産んだで『保育園に押し込められてる孫が可愛そう』『兄弟がいないのはかわいそう』などなど。正直実家とは関わりたくありませんが、地元の古くからの農家で親も高齢となり手伝いを頼まれます」

 ひぃ~想像以上の毒親じゃないですか。海外に行くことにそもそも反対していたのに、海外で生活しているトピ主の友人と比べ「負けたと思った」って……勝手すぎ。しかも「実家での両親・兄らの話は他人の話が多く、何処の誰はあそこの大学に行った人だとか。主人や主人の両親は決して余所様のことを話題にするようなことはないので、本当に疲れるし退屈です」なんだとか。いるいる~! 筆者の母親も、会えば、近所の人の進路や就職先の話題を長々とするタイプである。なんでそんなに気になるのか不思議でたまらないが、そこで(勝手に)勝ち負けを競っているように見える。

「トピ主さんは、昔からそういったお母様の発言に精神的に左右されてきませんでしたか? お母様から精神的に離れてみましょう。もっと客観視して、お母様とお付き合いしましょう。きっとお母様が大好きなのだと思いますが、好きな人の発言だから余計左右されますので」

「ひとの評価に頼っているかぎり、劣等感・優越感からは解放されないと思います。母親でも間違ったことを言うのです。ひとの意見すべてを受け入れなくてもいいのですよ。あなたの価値は、ひとの意見によって変わるものではないはずです」

 コメントでは「ちゃんと結婚して、お子さんにも恵まれてるのに何が不満? ないものねだりしても仕方ない。今のあなたは、どこに行っても結局不平不満しかないでしょう」と厳しい意見も見られるが、概ねこれまでのトピ主の努力を讃え、そして上のように励ますものが多かった。たぶん母親に褒められたことあんまりなかったんだろうな……。

「落ち込んでいること自体、夫と息子に失礼だと、まさにその通りです。夫はズバッとアドバイスをするような人ではないですが、温かく見守ってくれる、良き理解者です。今回母との関係を見直す機会、またこれからの人生をどう生きるか(大袈裟化もしれませんが)改めて考えるいい機会になったと思います」

 とりあえず週末に実家の畑の手伝いに召集されているので母親と会わなければならないというトピ主だが、それにも「一気に絶縁するのはストレスフルなので、とりあえず週末の招集?を『体調不良で無理』とメールで伝えてしばらくこちらからは連絡しない。母上が何か嫌味を伝えてきても、ブロックする等だんだん関係を薄めてみては?」と距離をおくようすすめるアドバイスが見られた。うん……面倒臭いこと言われて、感謝もされないんだったら、畑はもう行かなくていいんじゃないでしょうか。だけど行くことが当たり前であり、行かない選択肢はない、とも受け取れるこのトピ主レスを見る限り、なかなか母親の呪いは強そうだ。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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