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「浮気は旦那に悪いから、女性向け風俗でサクッとヤリたい」のって、ピュアかもしれない

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緑丘まこ

(C)緑丘まこ

 

去年の夏。
前回の記事に登場した「オナニーしてくる」宣言の友人ナツコと数年ぶりに再会した。
オーストラリアでのワーホリ中、ルームシェアメイトだったナツコとは、日本に帰国してから何年も会ってなかった。

久しぶりに会ったというのに、第一声がこれ。

「ちょっと聞いて~。わたし、風俗行きたいの(笑)」

笑いながらナツコは言ったが、目はマジだった……。

「え? ふ、風俗? ええっ?」

何を言い出すのか、と頭がハテナになった。

「今、帰国して10日くらいなんだけどずっとやってないからものすごくムラムラしちゃってさ~」

ナツコはキャハハッと笑いながら言った。しかし、やはり目はマジだった……。

「旦那、向こうに置いてきちゃったしさ~。やりたい~。我慢の限界!」

ナツコは、国際結婚してオーストラリアで新婚生活を送っている。

「てっとり早くやれる方法ってさ、やっぱり風俗かな~って」

そう言って、ナツコは利用してみようか迷っている女性向けの風俗サイトを見せてきた。

イ……イケメンがご奉仕してくれるだと!?
それも、潮吹きさせてくれるだと?

ナツコの突拍子もない発言にひと笑いした後、こう返す。

「でもさ、風俗って本番あかんやろ。しかもナツコほどの美人で若い女の子ならクラブとかでイケメン見つけてやった方がお金かからんしええんちゃう?」

そう。私もナツコと競いあえるくらい性欲が強いので、彼氏がいなかった頃、セックスするためにクラブに行っていた。

飲むためにクラブに行くんじゃない。
セックスがしたいからクラブに行って飲むんだ。

性風俗は、法律で「挿入禁止」と決められている。男が行くピンサロもエステもデリヘルも、ヌキ(射精介助)はしていいけど挿入はダメ。ソープだけは例外。
だから女性向けの性風俗も(実際は知らないけど表向きは)「挿入禁止」で、手や口での愛撫サービスを男が女にしてくれるもんなんだと思う。
それじゃ満足できないし高い金払って挿入ナシってのもイヤなので(好みの男が来るかわかんないし)、だったらクラブで初対面の男と出会ってヤッたほうがラクだしお財布にも優しい。

「えー、クラブはだめやなー。旦那いるし、浮気になるやん。でも、風俗なら割りきれるからオッケーかなーって……」

いや、あかんあかん、風俗もあかん! と思ったが、私自身が実は元風俗嬢だったのでナツコの言うことは頭では理解できた。

私が働いていた風俗は、お客さんからのお触りNGな手こきエステで、男性客からすると「これは風俗じゃない」と言われるくらいソフトな内容だったが……。

それでも、やはり精液を出すのが仕事なので、風俗は風俗なのだ。
客層は、結婚している男性が一番多かったように思える。
「奥さんともう3年やってない」と自ら暴露してくる客もいた。

彼らには、風俗に行くことに対して罪の意識があまりないように思えた。むしろ、セックスレスだろうと奥さんのことを愛しているから、浮気できないから風俗に行くんだ、と堂々と言う人すら多数いた。
それでも「ボディーソープは匂いでカミさんにばれるから、なしで」とテンプレのようなセリフはやはり健在だったが。

確かに、クラブで素人同士が出会ったら、恋愛に発展する可能性は大いにあるかもしれない(私と彼氏のサトル君との出会いもクラブだ)。

しかし、風俗は違う。

恋愛に発展する可能性は非常に低い。
色恋営業をする風俗嬢も世の中にはいるけれど、基本的に客はプロと過ごす時間をお金で買い、スッキリさせてもらうのだ。

そっかー、女性向けの風俗。いいんじゃない。

「いいやん。行ってきなよ」

私は、ナツコの背中を快く押した。

「うん(笑)。利用したらまた感想言うわ。あ~~前戯でもいいんだけどサービスで挿れてくれないかな~~お金払うから。あっ、違法か(笑)」

巨乳でスタイルも良く、ハッとするような美人のナツコ。そんなナツコがお金で性欲を満たそうとする。だって浮気はしたくないから。

それって何か、ピュアじゃね? と思った。

ナツコ輝いてるよ

ナツコ輝いてるよ

緑丘まこ

兵庫県育ちのアラサー女。
漫画とゲームとオナニーをこよなく愛する。
センベロ居酒屋やレトロなレストランを発掘するのが休日の楽しみである。

@makoishappy777

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