2000年代のお笑いブームで『爆笑オンエアバトル』(NHK)、『エンタの神様』(日本テレビ系)、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)といったネタ番組から人気芸人が多く生まれた。しかし2017年現在、毎週放送されるようなネタ番組はすっかり少なくなっている。“一発屋芸人”という揶揄もあるが、芸人という職業で何十年もテレビ業界にとどまれる者はごく一部だ。転職し、セカンドキャリアを歩む者のほうが多いくらいだろう。
昨年12月、朝日新聞系列のwebメディア「withnews」が、元ハリガネロックのツッコミ・おおうえくにひろ(43)の現在を伝えた。おおうえは昨年2月に芸人を引退し、奈良のご当地アイドルの裏方の仕事をしている。ハリガネロックといえば、オンエアバトルブームで人気に火が付き、第1回『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で準優勝、第4回『爆笑オンエアバトル』チャンピオン大会でも優勝するなど輝かしい経歴を持つ実力派漫才コンビ。しかし2014年にコンビを解散して以降は名前を見る機会は少なくなっていた。だが、このニュースを受けてTwitterなどでは「ハリガネロック」がトレンドワード入りするほどの大反響が起こり、惜しむ声も多く上がるなど、今でも十分な知名度があることを示した。
知名度はあるが、それだけではテレビに出演し続けることは難しいのが業界の現実。ハリガネロックのコンビ解散について、相方のユウキロック(45)は「プロ野球だったら戦力外通告されている」と仕事の少なさが原因であったことを明かしていた。おおうえも解散時に、ブログで漫才ができなくなることが悔しいと綴っており、できるならば芸人であり続けたいようであった。
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