田中聖の「家族愛」と「人懐っこさ」
一方、聖くんの退所は突然で、仁くんとはまた全然違った展開だったわ。発表前日、事務所に呼ばれた記者たちにはもちろん箝口令が敷かれたんだけど、あまりの急展開にみんな驚愕よ。聖くんはヤンチャの代表格だったけど、心根は優しくて、それこそ弟の樹くんを溺愛していて。KAT-TUNのコンサートでも、ジャニーズJr.としてその他大勢のワラワラ要員の一員だった樹くんを聖くんが呼んで「俺の弟の樹で~す!」と紹介して、まだ生意気盛りで反抗期だった樹くんが他のJr.の手前もあって「やめろよ」と返すのがお決まりで……。上田くんや田口くんも樹くんをすごく可愛がっていたのよね。
またまた余談だけど、亀ちゃんは男4人兄弟で、聖くんは男5人兄弟。今ドキ珍しいけど、亀梨家も田中家も兄弟仲が良いのはもとより、ご両親とも仲が良くて家族愛が強いのよね。そういえばCDデビュー直前に東京ドームでコンサートをした時、聖くんのお爺様が亡くなって「おめでたい時だし誰にも言えなくて、ドームのトイレで俺、こっそり泣いてたんだ」って後に言ってたっけ。ラップも上手かったし、手先が器用で絵を描いたり、アクセサリーを作るのもお手のもの。「友達にあげるんだ~」と言って柄にもないキラキラアクセを夜な夜な作ってたもの。その姿を想像すると面白いでしょ? だって、どうしたって体中に入れてるゴリゴリのタトゥーと合わないじゃない。
ちなみにそのタトゥーは事務所の先輩と同じく“浅草の名人”に彫ってもらっていたそうなの。もちろん事務所のスタッフには止められていたそうだけどね。東日本大震災の時もタレントとしてではなく、田中聖個人として誰より先に現地に向かって被災者の方々に寄り添っていたし。優しさを内包しつつもヤンチャが止まらなかったことがすごく悔やまれるわ。偶然、街で遭遇した時もそう。取材陣は街でタレントさんにあっても素知らぬ顔でスルーするのが常なんだけど、聖くんは絶対に自ら声をかけてくれるのよ。それも周りが驚くぐらいの大声で名前を呼ばれてビックリ仰天したものね。人懐っこさはピカイチだったの。
弟の樹くんは聖くんが退所した直後、いろいろ考えたそうだけど「兄貴のことはやっぱり尊敬してる。確実に影響を受けたし感謝もしてる。だから俺もちゃんとラップを勉強しようと思ってる。俺は俺なりにやっていく」と苦悩しながらも宣言してて、兄弟愛に感動したのを覚えてるわ。ただ「兄弟揃って女好きっていうのは困るけど。でもそれは血だからしょうがないよね」って笑ってた姿は、まさに兄弟そっくりだったけどね。今回のジャニーズ大運動会で久々の“樹イジリ”が垣間見れて、ホント嬉しかった。聖くんのインスタで活動は知れるけど、中丸くんが「元気ならいいよ!」と上手くまとめてくれて、ハイフンの心はほっこりジ~ンと温かくなったものね。