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つらい生理痛、市販薬で誤魔化さずに病院へ。ピル処方で改善するケースも

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 Photo by mattza from Flickr

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子宮内膜症とは

本来子宮内腔にあるべき子宮内膜が、子宮内腔以外の場所にも生育している病気のことを「子宮内膜症」といいます。

排卵期、子宮内膜は増殖して、1cmほどの厚さになって受精卵の着床に備えます。妊娠しなかった場合、厚くなった子宮内膜は剥がれて体外に排出されます(月経/生理)。

子宮内膜症が起きる場所は子宮周囲の組織であることが多く、卵管、卵巣、ダクラス窩、膀胱、S状結腸、直腸、仙骨子宮靭帯、膣、外陰部、腹壁などです。そして、子宮内腔以外の場所に生育する子宮内膜も、月経期になれば増殖と剥離を繰り返すのですが、いわゆる内出血状態となり、激痛が生じることもあります。また、剥離した内膜や血液を体外に排出することができないので体内に溜まっていきます。こういったことが月経期の度に繰り返されると炎症や組織間の癒着も起こり、月経期以外でも月経期のような腹痛や腰痛を感じたり、あるいは性交時痛、排卵通、排便時痛などの症状があらわれます。また、チョコレート嚢胞、子宮腺筋症になることもあります。さらに、不妊の原因にもなります。人によってはまったく痛みを伴わず、不妊のみが症状としてあらわれることがありますので、注意が必要です。

子宮内膜症は、生殖年齢の女性の10%に起こっていると考えられています。妊娠経験のない人や、月経周期が短く、月経期間が長い人がなりやすいともいわれています。また、遺伝的要素もあるといわれているので、母親姉妹に子宮内膜症を患った人がいる場合は注意すべきでしょう。

原因は現在のところ不明ですが、もっとも有力視されているのは、月経時に膣を通って体外に排出される血液が卵管に逆流し、体内にとどまり増殖するという説です。

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子宮脱とは

「子宮脱」とは、子宮が膣を経由して体外を脱出してしまう病気で、「骨盤内臓器脱(性器脱)」という疾患の一種です。

まず「骨盤内臓器脱」は、骨盤内の臓器(子宮、膀胱、直腸など)が膣から出てきてしまう疾患のことをいいます。骨盤内の臓器は、本来、骨盤内にある靭帯で支えられ落ちないようになっているのですが、肝心の靭帯が切れたり伸びたりすると、臓器の重みに耐えられなくなって、臓器の位置がだんだんと下がってきます。結果、臓器が膣を通って体外に出てきます。体外脱出していないが子宮が下がっている状態の場合は「子宮下垂(しきゅうかすい)」といいます。

子宮脱は、靭帯や骨盤底筋のダメージが原因となって起こることが多く、ゆえに加齢、多産、大きな赤ちゃん(3,500g以上)の出産、高齢出産、などの方がなりやすいとされています。最も多いのは多産の女性が高齢化した時に起こるケースであり、多産の場合どうしても子宮を支えている靭帯(基靭帯、仙骨子宮靭帯など)にダメージが生じやすいのです。また、骨盤に大きな負担がかかるため、肥満、便秘、出産後早いうちから力仕事をする方も子宮脱のリスクが高くなります。そのほか、子宮以外の骨盤内の臓器(直腸や膀胱)手術がリスク要因になることもあります。

子宮脱の症状には、子宮が膣を圧迫する違和感、排尿困難、夜間頻尿、排便困難などがあり、起床時は比較的調子が良いのに、夜になるにつれて症状が悪化していくという特徴もあります。

子宮脱は命にかかわる病気ではないことから、受診していない潜在患者が多いとされていますが、やはり症状が続くと生活の質を下げてしまいますし、何より子宮にダメージを与えます。早期の治療が大切です。

治療は、ステージ1(子宮下垂)、ステージ2~3(膣の入口1㎝前後のところに子宮が下りている不全子宮脱)の場合はペッサリーリングを膣に挿入して子宮を骨盤内に押し上げます。ステージ4(膣から子宮が2㎝以上脱出している)以降は手術を勧められることが多く、症状によっては子宮全摘手術となることもあります。近年は子宮温存が可能なメッシュ手術も普及しています。また、まれに妊娠中に子宮脱や子宮下垂が起こるケースもあります。流産、早産につながりかねないので、膣洗浄、安静入院、帝王切開などで対応することもあります。

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尿モレ

20代、30代女性にもあり得る「尿モレ」。くしゃみをした時などに尿が漏れてしまったり、あるいは以前に比べて尿意の我慢がきかったり……。そのような症状が起こるのには、骨盤底筋の衰えが影響しています。出産や長時間のデスクワークやハードワークを通して、骨盤底筋はダメージを受けたり、筋力が低下したりするのです。

尿モレは食い止めたいけど、出産すれば育児に追われ、ワークスタイルだって変えるのが難しい方も多いでしょう。そこでおすすめの尿モレ防止対策なのが<膣トレ>。簡単で、尿モレ以外の効果(頻尿や性交痛改善、ウエスト周りのシェイプアップなど)もあるといわれています。

リラックスした状態で、足を肩幅に広げて立ちます。

5秒かけて、ゆっくり息を吸いながら膣を締めます。上に引き上げるようなイメージを持ってやるとうまくいきます。

5秒間、膣を締めたまま息を止めてキープします。

5秒かけて、ゆっくり息を吐きながら、身体の力を抜きます。これを毎日数回繰り返します。電車に乗っている時にもおこなえますし、家で仰向けでおこなうこともできます。

膣を締める感覚が分からない方は、膣トレ用グッズを使ってみるのもおすすめです。

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婦人科検診を受けよう

20歳以上の女性には、どんなに忙しくても1年に1度は受けていただきたい「婦人科検診」。また、10代女性であっても性交経験開始した方は婦人科検診を受けましょう。一般的な健康診断では、婦人科疾患(女性特有の病気)について詳しく調べるわけではないので、婦人科疾患に特化した婦人科検診でとことん検査してもらいましょう!

婦人科検診の費用は安価ではありませんが、最近は自治体や社会保険から補助が出る場合も多いので、お住まいの市区町村やご加入の保険組合のホームページなどを確認してみるとよいでしょう。

気を付けていただきたいのは、「婦人科検診」にきちんとした定義があるわけではなく、検診内容は、病院やクリニックによって若干異なっていることです。どんな検査をして、どんな病気の有無を発見できるのか、ホープページや問い合わせで確認しておきましょう。個々の年齢や状況に応じた検診を受けられるよういくつかコースを用意している病院、クリニックもありますので、自分はどんな婦人科検診を受けるべきか、相談してみるとよいでしょう。

婦人科疾患の中には、子宮頸がんなど初期の自覚症状がほとんどない病気も多く、自覚症状が出る頃には病気がかなり進行していることもあります。早期発見、早期治療のためにも『1年に1度の婦人科検診』はとても大切です!

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ピル(経口避妊薬)

「ピル(経口避妊薬)」は、①避妊 ②生理痛・生理不順の改善を目的に使用される薬で、日本においては医師の処方箋によってのみ処方されています(一部を除いて保険適用外)。

ピルには、黄体ホルモンと卵胞ホルモン、2種類の女性ホルモンが含まれています。ピルを飲むと、脳は身体を<排卵後>と判断し、排卵が起こらなくなります。結果、避妊効果が発生します。ピルは正しく服用すればほぼ100%避妊できるので、コンドームより確実性の高い避妊方法です。

現在の日本で使用されているのはほぼ「低用量ピル」ですので、ここでは「低用量ピル」について説明します。

ややこしいですが、「低用量ピル」には、<1相性タイプ><2相性タイプ><3相性タイプ>の3種類があり、女性ホルモンの配合比率が異なります。ピルは基本的に毎日同じ時間に1錠を服用する薬です。およそ1サイクル(=4週間)を1シートとし、<1相性>は薬に含まれるホルモン量が1シートの期間中ずっと同じ。<2相性>は2段階に分かれ、黄体ホルモンの量が後半に増えます。<3相性>は、黄体ホルモンの量が3段階に変化するよう構成されています。

ちなみに、この1シートには<21錠タイプ>と<28錠タイプ>があります。

<21錠タイプ>は3週間服用した後、1週間服用を休止します。<28錠タイプ>は3週間服用するまでは同じですが、次の1週間はあえて「偽薬(プラセボ)」を飲んで、飲み忘れを防ぐのです。偽薬は乳糖やしょ糖などです。

自分がどの種類を選ぶかは、医師とよく相談して決めるとよいでしょう。まずは婦人科受診です。

<ピルを飲むと太るのでは? 体重が増えるのでは?>

かつてはそのようなこともありましたが現在は薬の改良が進み、ほとんどなくなりました。ただし、ピルを飲むことで体調が整い、結果として食欲が出るとも言われています。

<将来不妊症になるのでは? 将来赤ちゃんに悪い影響を与えるのでは?>

ピルには2種類の女性ホルモン(黄体ホルモン、卵胞ホルモン)が含まれていますが、いずれも女性の体内でホルモンと同じ成分です。そのため、ピル服用が原因で不妊症になる、将来胎児に影響が出るということはありません。ピル服用中は妊娠しませんが、服用中止後すぐに自然な月経周期が回復し排卵も起こり、妊娠できる状態になります。ピルは、望まない妊娠を避けるために服用するイメージがありますが、望んだ時に妊娠することを可能にするものでもあります。

<生理が止まるのか?>

ピルを服用しても、生理は止まりません。ピルはホルモンバランスを整えて、規則正しい生理周期を作るのです。ただし、通常の生理とは違いピル服用中は無排卵月経です。

<血栓症、子宮頸がんなど病気になるリスクは?>

低用量ピルの場合血栓症発症はかなりまれです。とはいえ、35歳以上で1日15本以上喫煙する方はピル服用ができません。子宮頸がん発症率は、わずかながら上がるという報告があります。子宮体・頸がん、乳がんなどを患っている場合、ピル服用はできないので、定期的に検診に行くことが大切です。

その一方で、ピルには女性特有の病気を予防する効果があるとされ、子宮体がん、卵巣がんにかかりにくくなるというメリットもあります。ピル服用に際しては、自分自身の体調や体質と照らし合わせて医師とじっくり相談することが大切です。

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ピルの副作用

ピルを服用するにあたって副作用が気になる方もいると思います。ピルの副作用についてご紹介します。

<体調不良、マイナートラブル>

よく見受けられるのが、頭痛、吐き気、嘔吐、乳房の張りや痛み、体重増加、にきび、微熱、不正出血、むくみなどです。こういった症状は、ピルを服用開始して1~2か月の頃に起こり、ピルを飲み続けていくうちに消えていく場合がほとんどです。ただし、症状が重い時や我慢できない時は、医師に相談しましょう。また、ピルの種類を変えると症状が落ち着く場合もあるそうです。

<血栓症>

ピルの服用によって血栓症(血管の中に血のかたまりができる)のリスクが高まることが判明していますが、低用量ピルによる血栓症発症はごくまれで、妊婦の血栓症発症率より低いほどです。血栓症は喫煙歴のある方に多いので、35歳以上・1日15本以上喫煙する女性にピル服用はおすすめできません。

<子宮頸がん>

ピル服用によって、発生率がわずかながら増えるという報告があります。がんとは知らずにピルを服用し、そのために検診が遅れる……という懸念があるので、ピル服用前に検診を受けることをおすすめします。

<乳がん>

ピル服用によって、発生率や危険率が上がることはありません。ただし、乳がんを発症した方はピル服用ができませんので、やはり定期的な診断が大切です。

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女性のためのピルの本