カルチャー

狭すぎる女子定義、知ってる情報しか流れてこない駄ドラマ/『人は見た目が100パーセント』第四話レビュー

【この記事のキーワード】
『人は見た目が100パーセント』公式サイトより

『人は見た目が100パーセント』公式サイトより

女子ではない「女子モドキ」(女子になりそこねたヒト科の「女子モドキ」)が、恋をして「女子」になろうと奮闘中のドラマ『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)第四話。片想いの相手が美容師なので髪を綺麗にしよう→正しいシャンプーの使い方講座→美容師にメールを送ったけど返信が来ない→ようやく返信きた〜〜〜! 内容はこれだけです。これだけなんです。

【第一話】「呪い」を強化し、女性をバカにしているようにしか見えなかった
【第二話】このクソ「セクハラ」ドラマを垂れ流していいんでしょうか?
【第三話】“女性視聴者に必要なモノ”を狙った結果、完全にスベッている

知ってることしか出てこない

八王子の製糸研究所に勤めていた3人の研究職女性・城之内純(桐谷美玲)、前田満子(水川あさみ)、佐藤聖良(ブルゾンちえみ)は、保湿効果が高く新たなファンデーション開発の要となる貴重な繊維素材「セルロースナノファイバー」の開発が認められ、丸の内にある大手化粧品メーカー「クレエラジャパン」に研究室ごと異動してきました。彼女たちはオシャレや流行に疎くダサいのですが、「化粧品会社なのでたとえ研究員でも高い美意識を持つべし」という同社の“過酷な掟”に従わざるを得ず、仕事さえ振ってもらえず超暇なので、美容やオシャレの研究を始めて……そうこうしているうちに純は、会社と同じ敷地内にある人気美容室ルーチェのトップスタイリスト・榊(成田凌)に恋をしてしまいました、というのが前回まで。

原作漫画は特にストーリーらしいストーリーを持つものではなくギャグ要素の強い作品なので、どうアレンジしたものか試行錯誤の結果、恋愛パートを強調することになったのでしょう。前田と佐藤に「榊さんのこと……す、すすすす、好きです!」と打ち明けたものの、どう行動に出るのかと聞かれて「別にどうもしません。どうせ叶わないことですから、地獄の苦しみに耐え続けるのみです」と頑なな純。「(デートに誘雨とか)無理です絶対無理です、断られるに決まってます。迷惑がられて嫌われたらとてもじゃないけど立ち直れません。よく傷つくことを恐れるなとか傷つくことで成長できるとか言いますけど、傷ついた細胞は大抵ダメージ残りますけどよくて元どおりに修復するだけです。だったら最初から傷なんてつかないほうがいいに決まってます」と理論武装で自己肯定しています。

「好き」だから、告白するとかデートに誘うとかで「相手にも自分を好きになってもらいたい」そして「ラブラブな関係になりたい」と望むのは自然なこととされています。純も本音ではそういうのが理想だ、と思っているようですし。でも「好き」の状態で過ごすのってまあ、それ自体が楽しいじゃないですか。誰かを好きになることが滅多にない人にとっては異常な精神状態ですし、世界がワンダーランドになります。理屈じゃなくて恋は人を「傷を恐れない状態」にしちゃうこともあります。何もしなくても、恋をした時点で傷つくことは避けられないので、純は「異常な状態」で常に不安定になり、落ち込んだり悩んだりを繰り返していきます。微笑ましいですね。

純「私、髪をキレイにしたいです。榊さんが褒めてくれたから。だから、シャンプー、研究しませんか」

というわけでヘア回です。40代(おそらく)という年齢のせいか髪にボリュームなくなってきたという前田さんをメインに、低刺激のシャンプーや正しい洗髪の仕方、トリートメント塗布の方法などをレクチャーされるわけですが……全部知ってるよおおおお〜〜〜〜〜。家庭で夫の無神経さにイライラする前田さんは女性ホルモンの低下を指摘されて、今度は女性ホルモンを増やすためのツボ押しやアロマ、大豆イソフラボン、冷え予防指南……知ってるよぉぉぉぉ〜〜〜〜〜。

いちいち彼女たちが女子研究で読むwebサイトまで自作しているのでしょうし、番組制作の手間はかかってるんだろうなって思いますが、そこに手をかけるより話を面白くする工夫をした方がいいんじゃないでしょうか。こういう情報はほとんどの視聴者にとって間に合ってるような……そんなことないんですかね。MERY(閉鎖されたけど)的なサイト見ればいいじゃん。

1 2