4月29日、公開初日に木村拓哉(44)主演の映画『無限の住人』を鑑賞した。こう書くと、筆者がものすごく熱心なキムタクファンであるかのように思われそうだが、それは違う。その日の夕方に友人と「夜、映画に行こう」という話になり、その時点ではふたりの気持ちは100%『美女と野獣』にあった。だが、我々は世の中がすでにゴールデンウィークに突入しているという事実をすっかり失念していたのである。映画館に向かう前に時間確認のために映画館HP開くと、なんと無情なお知らせがそこに。『美女と野獣』のレイトショーの吹き替え・字幕ともに満席だというではないか。いや、正確には数席残ってはいた。ただし一番前の席のみで。
「どうするよ……」と友人と話しあうも、一番前の席はさすがに首がもちそうになく、あの美しき世界を堪能できそうにないので却下。すぐに車で行ける範囲にある3つの映画館HPもチェックしたのだが……あぁ『美女と野獣』フィーバー恐るべし! 見事にどこも状況はほぼ同じであった。観たかったのにな、『美女と野獣』。
そんなわけで、まだ心を『美女と野獣』に残してがっくりうなだれる友人を無視して、筆者は他の映画探しを始めた。そこで見つけたのが『無限の住人』である。いや、正直言うと『ワイルド・スピード ICE BREAK』も候補に入っていた。ただ、前作を観られていないことが気にかかったため『無限の住人』をチョイスした次第である。ちなみに、29日公開初日にも関わらず『無限の住人』はレイトショー上映時間2時間前でも残席表示は◎。つまり、まだまだお席に余裕があります状態であった。
公開初日、しかも値段が安くなるお得なレイトショー、それなのにお席に余裕あり。主演の木村の立場で考えてみるとこれはなかなか切ない状況だろうな、と思いつつチケットを取り座席に座った。周囲を見渡すと、想像よりも年齢層は高めで男性客も多い(チャンバラだから?)、客入りは6~7割といったところだったろうか。
筆者はこの身でもって客入りの少なさを実感したわけだが、すでに芸能ニュースやネット上でも同作品は「大コケの予感」と書きたてられているようである。
アサジョでは「27日の座席予約を見る限り、公開初日の29日ですら舞台挨拶の回だけしか客席は埋まってない。『美女と野獣』『ワイルド・スピード』『名探偵コナン』が3強。『無限の住人』はその3強から離された位置で、菅田将暉主演の『帝一の国』との4位争いがせいぜいだろうと期待値は急降下」と評している。公開初日の興行ランキングは、1位『美女と野獣』、2位『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』、3位『ワイルド・スピード』、4位『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』、5位『帝一の国』、6位『無限の住人』となっており、なんと公開3週めのクレヨンしんちゃんにもしてやられているではないか! ちなみにコナンも3週めであるが、やはり強い。
『無限の住人』配給元のワーナー・ブラザーズは「興行収入100億円を狙う」とコメントしていたが、公開から数日が経過した現在では10億にも達しないのではないかと見られている。いわゆる大コケだ。
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