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愛の押し売り・好き好きアピールがなぜ相手の心に響かないか/『ボク、運命の人です』第四話レビュー

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ボク、運命の人です。

田辺さんがサラッと登場…/『ボク、運命の人です。』公式webサイトより

土曜ドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)。前回ついに、誠(亀梨和也)は“運命の女性”とされる晴子(木村文乃)と連絡先を交換することができました。しかし晴子は一筋縄で恋仲に発展できる相手ではなさそうで、愛を告白されたりモテているにもかかわらず、暗い表情で「結婚できないかもしれない」と意味深な台詞を呟いています。元カレたちとの恋愛でいろいろ傷ついたことが示唆されていますが、男性不信というか恋愛不信状態のヒロインと誠は“運命の結婚”までたどり着けるのでしょうか!?

【第一話】“クールなサバサバ女子”設定の木村文乃は、つまり常識的な女性ヒロイン
【第二話】亀梨和也の可愛さが全開!ほのぼのユルい土ドラ
【第三話】男性不信と結婚願望の狭間。憂い顔のヒロイン・木村文乃

誠と連絡先を交換した晴子は、一緒にちゃんこ鍋を食べに行くことをOKしたのですが、いざ誠がデートのつもりでお店に着くと、なぜかそこには晴子の同僚および大親友・三恵(菜々緒)の姿が。さらには晴子にプロポーズするも玉砕した定岡クン(満島真之介)も登場で、肝心の晴子はというと「今日来ませ~ん」と三恵が答えるのでした。どういうこと!

三恵さんは晴子の代わりに、誠と定岡クンに対して「この度は、ご期待に沿えず、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪し、三恵が“お断り”を代行すると説明。当初は晴子が自分で交際お断りの意思を伝えようとしていたみたいですが、いざとなると晴子は相手にはっきり言えないだろうと危惧した三恵が、代わりに伝えることにしたそうで……。女子高生、どころか女子小学生かよっ! 大人女子的には全然反則! だと思うのですが、三恵づてに晴子の答えを聞かされた男子2人の反応は対称的でした。

自称・切り替えの早い定岡クンは「これできれいさっぱり諦められる」と実にサバサバしています。一方の誠は「まだ諦めるつもりはありません!」と意気込み、片思い続行の意思表示。まあ、晴子の口からはっきり断られた定岡クンとは違い、誠はつい先日やっと連絡先を交換して舞い上がっていたところ。いきなり人づてに断られても確かにピンとこない、かも……。

「次の恋は絶対結婚!」思い込む根拠は?

その頃、晴子はひとり映画鑑賞。そしてなんと、第四話にして初めて晴子のナレーションが投入されました。晴子の自己分析はこんな感じ。

「今年の初詣、次にお付き合いする人と結婚できますようにと神にもすがる思いで手を合わせた。

(定岡クンに対しては)三恵が言うように、結婚相手としてとても理想的だと思う。でも、付き合っていくうちに好きになればいいと、割り切って考えることはどうしてもできなかった。

(誠に対しては)正直、正木さんとの出来事に恋愛初期のドキドキを感じたし、昔の自分だったら好きになってただろうなとも思う。でも電話を切った後でふと思う。本当にこの人でいいんだろうか。予期せぬ場所で突然出くわす、嘘みたいな偶然が次々に起こる、そして電話番号を野球のスコアで伝えてくる。結婚相手として考えれば考えるほど不安で埋め尽くされる。こうしてこの人と付き合ったらどうなるかと考えては次々と減点し、また人を好きになるチャンスを逃してしまう。ダメなのは正木さんではない、こういう考えしかできなくなってしまった私のほうだ」

……そもそも晴子はなぜ、こんなにも結婚を願ってやまないのでしょう? 彼女が恋愛じゃなくて結婚をしたい理由がいまひとつ見えません。20代の頃、彼氏に実は奥さんがいた……という経験を持つ晴子。不倫をすると結婚したくなるっていうヤツですかね。あるいは自分の心に空いた穴を埋めてくれる相手がほしいとか……? また、両親の期待に応えたい、という優等生的な面も晴子は持っているように見受けられます。でも、晴子個人としてはどうなんでしょう?

両親はとても良い人そうで結婚や孫プレッシャーをかけているようにも見えませんが、しかし一方で「晴子には良い男性と結婚して幸せになってほしい」とまったく悪気なく考えてもいるでしょう。それは確かに悪いことではないです。晴子がその両親の優しさに報いようと自縄自縛になっているとしたら、晴子自身の問題です。また彼女は社会的な適齢期プレッシャーも肌で感じているであろう年頃(アラサー)であり、次の恋は結婚だ、と決め付けているようなところがあります。だけど「結婚相手としては理想的だけどドキドキしない定岡クン」も「ドキドキするけど結婚相手としては不安な誠」も両方NGなら、どんな人がいいのでしょう。ドキドキするし結婚相手としても申し分のない男性との出会いを、ただ待っている?

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