昔、ある国に、とても性欲の強い王様がいました。美しい愛妾が何人もいて、王様は毎日、彼女たちの部屋を渡り歩いてその体を求めました。しかし、全ての部屋をまわって、全ての愛妾を抱いても、王様のペニスは全く衰えることがありませんでした。王様はそんな自分の性欲を持て余していました。
ある日王様は、いつものように愛妾たちの部屋をまわり、最後の愛妾の部屋を出ると、海に面した城郭の上に立ちました。王様の城は岬の端にあり、青い海が見渡せました。先ほど射精したばかりだというのに王様のペニスは、ズボンの中でもうパンパンに怒張しています。王様は何を思ったかズボンを下ろすと、屹立したそれを取り出し、海に向かってゆっくりしごき始めました。青い海を背景に、王様の黒ずんだペニスがどんどん赤みを増していきました。夕刻も近い時間でしたが空もまだ青く、たまに吹いてくる潮風に上等のサテンのマントがなびき、王様の亀頭を撫でました。
その海には女の人魚がたくさん棲んでいました。岬の先端で王様がしていることの噂はたちどころに海中に広がり、人魚達がそれを見に来ました。
初めに見に来た人魚はまだ若く、胸のあたりまで伸びた黒髪をなびかせて泳ぐ美しい人魚でした。その人魚は海面まで泳いでくると、恐る恐る顔を出しましたが、精悍な王様の姿と、その手に握られた、逞しく反り返ったものの正体を捉えると、びっくりして一度海中に顔を沈めました。でも、しばらくすると頬を赤らめながら再び半分だけ顔を出し、うるんだ目で王様の姿をうっとりと眺めるのでした。
いつの間にか何人かの人魚が岩礁に座って見ていました。人魚達の目は一様にうるんでおり、ついたまらず自分の乳房を指でまさぐり始めるものもいましたし、隣の人魚の体に手を伸ばして愛撫を始めたり、人魚同士で接吻し始めたりするものもいました。人魚達の息が荒くなり、口から声が漏れ始め、疼きに我慢できず手が自分の下半身に伸びるものもいました。しかし、人魚達のへそから下はそのままつるりと魚の形になっているので、伸びたその手はうつろに鱗を掻きむしるだけなのでした。それでも、人魚達は次第に昂ぶっていきました。人魚たちの吐息は潮風にのり、海面を伝って、王様のペニスまで運ばれると、その裏側に暖かくまとわりついて、湿り気を与えるのでした。
やがて岩の上の人魚のひとりが、「…あっ」という声とともに、びくんと体を痙攣させたかと思うと、体の下方に小さく穿たれた肛門から、勢いよく卵を噴出させました。はしたない音とともに大量のオレンジ色の粒がその穴から流れ出し、岩肌を伝って海にこぼれ落ちていきました。人魚は産んでいる間、びくん、びくん、と幾度か小さい痙攣を繰り返しましたが、やがて卵の最後の一粒をぷるっと絞り出すと、静かになりました。そして、そのまま力尽きて岩の上からずるっと滑り落ち、海にぽちゃん、と沈んでいきました。
それに続くように、大小さまざまな絶頂の声とともに人魚達が次々と痙攣し、産卵しました。海中に散りばめられたオレンジ色のドットが、ゆっくりと下降していく中、満足げな表情を浮かべた人魚たちの影も次々と沈んでいきました。岩の上に最後に残された人魚は、ずっと高まってはいたものの、なかなか産卵には至りませんでした。彼女は岩に左手をつくと高く腰を突き上げ、右手の中指を口に差し入れると、ゆっくりと引き抜きました。そして腕を伸ばして、熱い唾液が絡んだその指を自らの肛門に当てると、ずぶりと沈めました。そして遠くにある王様の顔を見据えたまま、内壁の凹凸を確かめるように、指でなぞり、捏ね回しはじめました。「あっ、あん、あんっ」という喘ぎ声が大きくなるのに呼応するように指の動きも大きくなりましたが、やがて「ああ〜っ」という声とともに、背中が大きく反るのと同時に、尻尾の先がピーンと直立し、肛門から指がスポッと抜けました。そしてそこからひときわ濃いオレンジ色の卵がドボドボと流れ出し、その人魚も倒れ込むように海中に沈んでいきました。
王様の昂りも頂点を迎えようとしていました。そして手の動きは早くなっていきましたが、一瞬ぎゅっと、震えながら握りしめるような形でそれが止まり、それと同時に、赤黒く張り切った亀頭の先端から、白濁した液体が弧を描いて飛び散りました。それはまるで白く輝く真珠の粒のようになって、海面に降り注ぎました。青い海の中、白い粒とオレンジの粒がきらめきながら混じり合い、融合していきました。
射精が済んでも、王様はまだペニスをこすり続けていました。人魚の吐息が混じった潮風はまだ肉茎にぬるぬると絡みついているようで、それが乾く間を与えないようにも思えました。その滑りが上下する手の動きをなおも早め、王様はなにかに憑かれたようになって、赤黒く光るそれをこすりつづ続けるのでした。
「ああ…、ああ〜っ…」王様の口から、まるで女のような声が漏れ始めました。いままで体験したことのない快感の波が訪れようとしているのを王様は感じていました。日がそろそろ落ち始めていて、西の空も朱くなり始めていました。海は潮が満ちていき、人魚が乗っていた岩礁も、波に洗われながらその姿を沈めていきました。
そしてとうとう、「うっ」という声とともに、王様のペニスから、透明な飛沫が噴出しました。いわゆる「男の潮吹き」です。その飛沫は霧のように海上に舞ったかと思うと、夕暮れの垂れ込めた空気の中にたちまち消えていき、王様は放心したかのように、下半身を露出させたままその場にぺたん、と腰を落としたのでした。肉棒のさきから粘り気を持った最後のひと雫が、上等のマントのうえにゆっくりと滴り落ちました。
語り終え、しぇー子の顔を見ると、寝息を立てていた。俺も話し疲れて、しぇー子の肩だけ軽く抱いた形になると、そのまま眠りに落ちた。
朝起きると、隣にしぇー子の姿はもうなかった。バッグも消えており、ベッドの横に、俺が貸したTシャツとスウェットが綺麗にたたまれて置いてあった。朝だからということもあったが、俺のペニスは屹立していた。そのままオナニーして、そのあと 二度寝した。
--続く--
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