連載

出会ったその日にプロポーズ、でも会うのは年にたった一度の日韓熟年夫婦

【この記事のキーワード】
seoul118

もちろん結婚式もナシ。Photo by Scott Robinson from Flickr

 結婚の形はひとつじゃない。夫婦それぞれの事情がある、それぞれのスタイルがある。たしかに! 他人にはよくわからないことがあるだろうから、あーだこーだいわないわ。でもね、

「韓国人の旦那とは日本と韓国で離れて暮らしていて、会えるのは1年に12回。この前なんてひさしぶりに韓国で会えると思ったら、1時間前にドタキャンされて、それ以降1カ月何の連絡もないの。なんだかんだで1年会えてないし、前回会った時はカフェで40分ぐらいお茶して終了。私の誕生日も毎年無視されてるし……

 なんて話を聞いたら、あーだーこーだいいたくなるじゃない!?

 鹿児島在住のハツミさん、53歳。6年前、韓国旅行中に知り合った同い年の韓国人男性と結婚。ちなみにどちらもこれが初婚。

「韓国旅行中にタクシーの運転手さんと仲よくなって、その人に紹介されたのがいまの旦那。その運転手が日本語もなかなか上手で、30分ぐらいの移動中ずっと『結婚してるのか?』『何歳?』『韓国の男は好き?』とか聞かれて、最後に『まだ結婚してない友だちがいるから今夜一緒に飲みましょう』といわれて、その夜ミョンドンの居酒屋で会いました」

 旦那さんは出会った当時はバイク便のアルバイトをし、現在は地方の工事現場で働いている。ハツミさん曰く、「見た目は歌手の前川清に似てる」のだそう。

「とにかく無口な人。居酒屋で会ったときも、運転手と私がしゃべって、旦那は笑ってうなずくだけ。運転手がトイレに行ったとき、ようやく何かをしゃべったと思ったら、なんと『好きです』といわれたんです。これですぐに恋に落ちました(笑)」

互いの利害が、一致して結婚?

 ハツミさんは旦那さんと出会うまで恋愛経験はゼロ。好きになるのは芸能人ばかりで、韓国旅行にハマったのも「生ソン・スンホンに会いたい♡」と思ったのがきっかけ。1年に数回韓国ひとり旅をくり返し、韓国の居酒屋や焼肉屋でひとりご飯をしていると、やさしく話しかけてくる韓国人男性が多く、そこから少しずつ「韓国人と結婚してみたい」と思うようになった。

「『好きです』なんていわれたことがなかったので、舞い上がるに決まってますよね(笑)。どう答えていいのかわからなくて戸惑っていたら、トイレから運転手が戻ってくるのが見えて、それで慌てて自分が泊まっているホテルと部屋番号を伝えました」

 居酒屋での飲み会終了後、ハツミさんの部屋で旦那さんと合流。そこでいきなりプロポーズされたという。おいおい旦那さんよ、ハツミさんに電気ショック級の恋でもしちゃったのかい? 無口なわりに大胆ね。なかなかすごいことしてくれるじゃないの!と興奮したものの、ハツミさんの話を続けて聞いていると、少し心配にもなる。

「シンプルに『結婚しましょう』と。私も即『はい』と返事しました。彼に日本の住所を聞かれたので紙に書いて渡したら、彼はそれを持って部屋を出ていきました。その日はそれで終了。滞在時間は約5分(笑)。一緒にベッドで寝ることもなく、キスすることもなく、彼はさっさと帰って行きました」

1 2

[PR]
[PR]
シンガポールのオタク漫画家、日本をめざす (メディアファクトリーのコミックエッセイ)