近年、有名人の“ゲス不倫”が世間を騒がし続けている中、ついにアニメ監督の不倫疑惑報道が飛び出しました。その監督は、昨年社会現象を巻き起こしたアニメーション映画『君の名は。』の新海誠さん(44)です。
疑惑を独占で報じた日刊スポーツによれば、新海誠さんは30代前半の美人編集者と共通の知人を通じて知り合い、『君の名は。』が大ヒットした昨秋ごろ、交際に発展。平日の仕事終わりなどに、都内の飲食店や女性の自宅などでデートを重ね、業界関係者のパーティーにも同伴で出席していたといいます。
女優の妻・三坂知絵子さんと子役として活動する娘・新津ちせさんを持つ身として、このような不倫疑惑報道はあってはなりませんが、新海さんの所属事務所はメディアの取材に対して、「美人編集者は仲の良い友人」と答えて、不倫は否定。新海さん本人もTwitter(@shinkaimakoto)で「記事中にある食事等は事実ですが、交際の事実は一切ありません」と報道の内容を一部否定しました。
今回の不倫疑惑は写真などの証拠が提示されてはおらず、今のところ真偽は不明です。本人も否定している以上、本稿では本件について追及はしません。しかし、新海誠さんの不倫疑惑報道に対して上がる、「オタクは不倫しない」という声は見逃せません。疑惑を取り上げた『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ系)でも、コメンテーターの岸博幸から「彼は純粋なオタクですから。オタクはそんなことしないだろう」という発言が飛び出しています。
以前にも「オタクなら浮気をしない」という発言について、それは一方的な決めつけであって、偏見だという記事を書きましたが、今回の新海誠さんの不倫疑惑に対する「オタクは不倫しない」という声も同様だと感じています。
オタクでない人が想像するとおり、恋愛経験が少ないオタクも少なからずいますが、人並みに人間関係を構築しているオタクはもちろんいますし、もちろん恋愛をしているオタクもいる。そして、その中で浮気や不倫をしているオタクだっている。言ってしまうと「浮気性のオタク」もいるし、同時に「浮気しないリア充」もいるのです。オタクどうこうじゃなく、人によるとしか言えないのです。勝手にオタクだから純粋と言われるのは困るんです。
新海誠さんは過去に『ほしのこえ』や『秒速5センチメートル』といった作品で淡く切ない恋模様を繊細に描き、その作風から「童貞をこじらせている」「童貞臭い」とネタっぽく言われていますが、彼自身も人並みの恋愛をしているハズです。その証拠に妻子がいますし。そして、不倫は否定こそしていますが、美人編集者と食事に行っていますし。
そして、オタクだから恋愛経験が少ないと一方的に決めつけられたことについて、反論したこともありました。以前、小説家の石田衣良さんがメディアのインタビューで新海さんについて、「若い子の気持ちを掴むのが上手いと思いました。たぶん新海さんは楽しい恋愛を高校時代にしたことがないんじゃないですか。(中略)恋愛しない人の恋愛小説のパターン」と発言したことに、新海さんはTwitterで「なぜ面識もない方に僕の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされなければならないのか」と怒りをにじませたのです。
だからと言って、不倫疑惑が報じられることが良しとはされませんが、今回の一件で『君の名は。』ほどの大ヒットアニメを作った監督でさえ、ただのオタク扱いされてしまうんだなと、オタクに対する偏見はいつまでたっても解消されないんだなと、オタクな筆者は感じたのでした。