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なぜ女性の濡れが少ないと、「愛情不足」「不感症」と詰られてしまうのか

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あふれんばかり、じゃなくていい。Photo by James St. John from Flickr

 セックスもオナニーもしたいときだけして、したくないときはしなくていい。そうだったらラクなのですが、思うようにいかないのが浮世の定め。したいときにはセックスチャンスがなく、せめてオナニーでも……と思っていたら疲れて寝落ち。それで悶々とした欲望が溜まるだけならいいのですが、私の場合は“ノルマ”として試さなければならないオモチャがたまってしまうこともあり。そうるすると「したくないけど、しなきゃなー」という状況になることがあります。たまに、ですけどね。

 義務としてやらなければいけないバイブオナニーは、かなりしんどいもんです。まず、濡れない。ネットをいろいろ漁って脳内エロ気分をブーストしつつ、ローターなどを使ってアチコチ気持ちよくしつつ……私はこれを“セルフ前戯”と呼んでいますが、気分がノラないときは、ま~、何をやってもノラない! 膣内でじゅわっと滲み出る感覚がまったくありません。もっと時間をかければ盛り上がるのかもしれませんが、急いで試さなければならない夜もあるのです。

 かつてあるAV女優さんのインタビュー記事で売れっ子になった理由を訊かれ「鉄マンだからです!」と答えるのを読んだことがあり、首をブンブンと縦に振ったことがあります。かの業界には、性器がタフだと数をこなせる→オファーをすべて受けられる→露出が増えて有名になる……という上昇スパイラルがあるのですね。バイブコレクター業界(ひとりしかいないけど)にも、これは当てはまると思います。“試さなきゃいけない”夜でも挿れてしばえばそれなりに気持ちよく、なんならイケることもあるわけです。それで性器がダメージを受けることもそれほどないのですから、私も鉄マンを自称してもよさそうです。

愛情や快感のバロメーターではない

 そもそも私は濡れやすい体質です。そう、体質なんですよ。それ以上でも以下でもありません。上述したように気分がノラなくて濡れにくいときもありますが、それよりも濡れる、濡れないは体質、体調によるところが大きいと私は日ごろから感じています。

 それなのに、なぜか女性の「濡れ」は愛情や性感、興奮の度合いと過度に結びつけられがちです。「愛情が足りないから濡れないんだろ」「俺のテクで感じないはずはないのに、濡れないのは不感症だからだ」などなど、パートナーから心ない言葉を投げつけられて傷ついた女性の話を聞くと、男性にとって濡れはファンタジー要素が強いのだとつくづく感じます。つまり濡れ方で愛情や性感、興奮を測っているわけですね。

 私が「あ~、今夜のうちにやっとかなきゃなぁ」という気分でする夜は濡れにくいように、メンタルと濡れ具合はまったく無関係とはいいません。気分が盛り上がっているときは、ラブホの部屋に入ったときからもう溢れんばかり! という経験もあります。でも、愛情や性感、興奮のバロメーターとするにはそもそもの体質、ときどきの体調に左右される部分が大きすぎます。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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