かねてより闘病していた小林麻央さんが6月22日夜、自宅で亡くなった。享年34歳だった。23日午後に記者会見を開いた夫・市川海老蔵は、「思った以上に皆様に伝わったのが早かったということで急遽、周囲に迷惑をかけないようにするため、このような会見を開いた」と言い、同時に会見は「ブログの読者や、ましてやアナウンサー時代から妻を応援してくださった皆様のため」でもあると話した。
訃報を受け、フリーアナウンサーとして活動していた時代、報道番組『NEWS ZERO』(日本テレビ系)で共演していた嵐の櫻井翔も、予定されていた別の記者会見の前に急遽、都内某所でマスコミ取材に対応した。姿を現した瞬間から目にいっぱいの涙をため、なかなか言葉が出て来ない様子で「心よりお悔やみを申し上げます。ただただ、ただただ残念な気持ちです」と搾り出した。長い沈黙を挟み、「小林麻央さんとは『NEWS ZERO』の初回からおよそ3年半ご一緒させていただいておりました。『NEWS ZERO』は本当に温かい番組ですので、出演者スタッフ含めて“ZEROファミリー”というふうに思います」『ZERO』ファミリーは本当に仲が良くて」と振り返ると号泣。再び10秒以上の長い沈黙を挟み、「キャスターの村尾さん、出演者スタッフ一同で直筆メッセージを送ったりしていた。治ると思って、これからだと祈っていた」と流れる涙を拭い、二度言葉を詰まらせた。
海老蔵と麻央さんは同番組のインタビューを通じて出会った。櫻井をはじめ番組キャスト・スタッフの思い入れはひとしおだったのだろう。「家族を失ったような気持ちでいっぱいです」と泣き通しだった櫻井だが、終了予定時刻になるとびしっと涙を止めて、「この後の会見もよろしくお願いします」と頭を下げた。
櫻井だけでなく、海老蔵の言うようにブログ読者をはじめ彼女の動向を気にかけてきた多くの見ず知らずの人々がその旅立ちを悼んでいる。海老蔵も会見で「彼女から総合的に教わったこと、今後もまた教わり続けることは“愛”」「どんな奥さんだったか? 僕を変えた奥さんだと思いますね」と語ったが、麻央さんは多くの人に愛を与え、また愛されていた。