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海を越えるボーイズラブ。韓国の腐女子たちは日本漫画にハァハァしてる!

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韓国・腐女子サイト管理人イチオシの作家! 『NATURAL DOGGY’S DIARY2』(芳文社)

 最近、自称“腐女子”たちのTwitterを見ると笑いを堪えられない。本気で下ネタ勝負をしたら、男性は女性に遠く及ばないのだなぁと痛感してしまう。ふと、韓国人女性に腐女子はいるのだろうかと気になったので、事情を調べてみることに。

 韓国では腐女子のことを「ヤオニョ」と呼ぶらしい。

 これは、「ヤオイ」と「ニョ(女)」の合成語だ。ヤオイは男性同士の恋愛=ボーイズラブを指す。お気づきの方もいると思うが、このヤオイの語源は日本語。(やまなし)、(おちなし)、(いみなし)で、“内容がまったくない”という意味で使われた言葉だったが、いつしかボーイズラブ愛好者や、ボーイズラブ漫画や小説文化の総称として定着した。

 韓国ヤオニョ文化の傾向としては、日本の腐女子文化の影響を受けている……というよりも、日本の腐女子文化に憧れを抱いている。

 ある韓国人ヤオニョによると、瀧ハジメ『正しい主従関係』、小嶋ララ子『いやよやめてよ』、つげ雨夜『アコガレ連鎖』、佳門サエコ『ネコ★また』、大槻ミゥ『永遠の七月』などがおすすめだという。こちらはすべて日本の作家による日本のBL作品だ。また、ほかのヤオニョは『黒執事』『ワンピース』『銀魂』など、有名漫画の同人誌がキテいると力説していた。

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BL童貞ストーリー! 『正しい主従関係』(リブレ出版)

 『ヤオニョの趣向』というブログを開設している、ハンドルネーム、mayoさんのお気に入りは、寿たらこ氏の『SEX PISTOLS』だと言う。

「私は男性の肉体がかっこよく描かれている絵が好きなんです。寿さんはほんっと~うに絵が上手い! それにストーリーが奇抜ですよね。『SEX PISTOLS』は最高です。想像力が荒唐無稽で、変態的ですもん。かっこいいでしょ!? むふふ~」

 ちなみに、mayoさんはヤオニョであるとともに、ボーイズラブ漫画の書き手としても成功したいと書きつづっていた。

「やまねあやのさんの作品なんかが、私の理想。ヤオニョが好きなものが全部詰まっていると思います。私もいつか、あんな作品を書ける作家になりたい」

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黒ヒョウ×美男という世界観! 『ファインダーの渇望』(リブレ出版)

 現在の韓国には、ヤオニョを満足させることができる国産作家がまだまだ足りなのだとか……。ということで、ヤオニョたちの話題はもっぱら、日本のBL文化に集中している。

 余談だが、韓国都心の大型書店には、日本の読み物が数多く販売されており、日本書籍専門の棚が設置されていることも珍しくない。最近は、日本産ライトノベルの棚が急に増え始めたなと感じる。ほどなく、日本発BL書籍が韓国の書店にずらりと並ぶことがあり得るのかもしれない。

 ちなみに、韓国は性描写について規制が厳しい。ポルノ雑誌はもちろん、ネット上のアダルトサイトはサイバー警察庁が徹底的に取り締まっている。個人的には、ボーイズラブの性描写に対して、当局がどのように対応するのか、非常に見ものである。

 日本のボーイズラブ関連商品については詳しくないので割愛するが、韓国でヤオイの作り手になっているのは、ほぼ100%女性だと言われている。韓国のボーイズラブ作品をチェックしたい方は、야오이と韓国語で検索してみて欲しい。

 

■河 鐘基/エンターテイメントから政治まで、韓国の社会問題を広範囲に取材。雑誌やウェブ媒体を中心にライター活動を展開中。K-POPも好きだがAKB48の方が好きという、韓流ライターにあるまじき趣味を持つ。さらに正直に言えば、ローラの方が好き。

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河鐘基

エンターテイメントから政治まで、韓国の社会問題を広範囲に取材。雑誌やウェブ媒体を中心にライター活動を展開中。K-POPも好きだがAKB48の方が好きという、韓流ライターにあるまじき趣味を持つ。さらに正直に言えば、ローラのほうが好き。

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