・俺から見れば、アンタは最高の自己複製機。毎度、同じ曲ばっかで、全部変わりばえのないポンチャック(注:韓国の演歌的な歌)。一日中、同じ曲ばかり作って、おたくはタイ焼き屋? それとも工場かい?
・ご立派な名前のように勇敢ぶりたかったんだろうけど、アンタは間違ってる。俺のこの曲がアンタに送る最後の挨拶。もう一度YGに戻ってアレンジャーをやるのがお似合いかもよ。
・「ヒットマン、(業界から)去れ」だって。気が狂れたかい? 冗談だろ。その言葉、そのまま返すぜ。
……以上が「フック・ガヨ」からの抜粋です。《勇敢な兄弟》が作った曲のタイトルを随所に練り込みながら作った詞は痛快! しかも、この曲を発表したのは、彼らのメジャー・デビュー前です。アイドル予備軍にコテンパンにやられた彼は、グーの音も出ませんでした。
防弾少年団の正式デビューは今年6月です。実は「フック・ガヨ」発表時のメンバーと現メンバーは大幅に異なります。デビュー前はコアなヒップホップ色が強かった彼らですが、デビュー後はアイドル色が強まり、デビュー曲「NO MORE DREAM」はイントロからして韓国の元祖アイドル、「HOT」(東方神起の大先輩)のデビュー曲「戦士の末裔」風です。
でもって、この曲はアメリカのヒップホップグループ、サイプレス・ヒルのパクリがバレバレなので、防弾少年団はHOT&サイプレス・ヒル・インスパイア系アイドルと認定された次第。う~ん、かつての威勢のよさはどこへやら? 彼らの胸には《勇敢な兄弟》を叩きのめしたアイドルとしての勲章が輝くだけに、オリジナリティで勝負してほしいですね。
本文中の写真は(上)マジ怖いんで、もう一回貼っておきます、プロデューサー《勇敢な兄弟》。YouTubeより/(下)すごい名前だよね、防弾少年団のデビュー曲「NO MORE DREAM」。YouTubeより
今週の当番=佐々木薫
アラフォーのK-POPファン。防弾少年団と、《勇敢な兄弟》プロデュースのBIG STARはどっちもラブ。どっちを応援すればいいか毎晩、頭を悩ませています。
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