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真木よう子の「激情型ヒロイン」に疲れてしまう『セシルのもくろみ』初回視聴率は5.1%

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「セシルのもくろみ」公式サイトより

「セシルのもくろみ」公式サイトより

 ここ数年、ドラマがいまいちパッとしないフジテレビ。今夏の木曜10時枠は、唯川恵の小説が原作で、真木よう子主演の『セシルのもくろみ』です。

 真木よう子は、かれこれ半年ほどインスタの更新が滞っているのですが、つい先日開始したTwitterは随時更新、フォロワーの返信に律儀にリプライしたり、「見てくだい!!」と土下座する動画を載せたり、ドラマの宣伝活動に余念がありません。おそらくドラマ宣伝用のアカウントです(なので10月には更新が途絶えるかも)。低迷続きのフジドラマを救済すべく視聴率を稼ぎたい、負けられない戦いがここにある……のかもしれませんが、彼女がTwitterで一般ユーザーと個々にやり取りしている様子はとってもフランクで率直に言って驚きました。

 原作の同名小説は20082010年、アラフォー世代の主婦に人気のファッション雑誌『STORY』(光文社)にて連載されたもの。平凡な専業主婦が読者モデルに採用され、華やかな世界に戸惑いながらも「負けたくない」と奮闘する物語です。連載終了後、実際に『STORY』では読者モデルの稲沢朋子さんが人気を博し、読者モデルでありながら表紙を飾るという快挙を成し遂げました。

 『STORY』を読んだことはなく、今回の原作の存在も知らなかった私ですが、唯川恵の小説は高校生の頃によく読んでいました。異なるタイプの女性2人(大体2040代)が主人公で視点を交互に書きながら物語が進行していく形式の作品が多く、女性2人の非対称性やすれ違い、双方が相手に抱くコンプレックスが浮き彫りになるのが面白かったです。2人どころか36人ほどの女性の視点を順番に書いた作品もありました。

 女性の境遇も性格も容姿はさまざまで、既婚だったり未婚だったりバツ2だったり、専業主婦だったりバリキャリだったり水商売だったり、派手だったり地味だったり、美人だったり不美人だったり。読めば読むほど、どういう立場にいる女性もそれなりにコンプレックスや不満を抱えているとわかり、当時女子高生だった私は彼女たちに自分を重ねて感情移入することはあまりなく、妙に安心したのを憶えています。さばけた文体で読みやすく、写実主義なので華やかな世界であってもその場所の生活臭が漂うのも特徴でした。江國香織や吉本ばななの作品に見受けられる、ある種の甘さやおしゃれ感が、唯川恵作品にはないんです(まあ私が読んだ作品は、ですけど)。

 『セシルのもくろみ』の原作小説も、やはり前述のような唯川恵ワールドの特徴を持っています。……何が言いたいのかといいますと、ドラマHPはイラストにmaegamimamiさんを起用(カルテットロスをぶり返しました)、色調を「赤」で統一するなどオシャレに仕上げられていますが、原作の雰囲気とは全然違うのです。まあ原作を掲載していた『STORY』自体「赤」のイメージじゃないですよね。そもそもドラマと原作とは別物と考えるべきでしょうし、両者の違いを並べるのは控えますが、原作とドラマとではアレコレ設定が違います。一番違うのは主人公・宮地奈央のキャラ設定で、これは大幅に変更されています。

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中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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セシルのもくろみ (光文社文庫)