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「人妻温泉」に育てられた俳優、斎藤工の“引きこもりで貧乏性な毎日”

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「an・an 2012年 11/28号」マガジンハウス

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 先日掲載されたビノ子レビューにて、若手俳優の三浦翔平が、イケメンなのにモノマネ道を極めるという、“隙間産業”を見つけた変わりダネ俳優であることを紹介させていただいたのだが(未読の方はコチラへどうぞ)、彼よりももう少し年上のイケメン俳優層にも変わりダネ要素がムンムン匂う人物を発見してしまった。

 その人は12月8日の22時から放送されていた『おしゃれイズム』(日本テレビ系)に現れたのだった。彼の名前は斎藤工(サイトウ タクミ)、現在32歳で今年だけでも5作品もの連ドラに出演したという結構な売れっ子俳優である。NHKにて9月~10月にかけて放送されていた『ガラスの家』では、父親の再婚相手(井川遥)と禁断の恋に落ち、激しく苦悩する息子役を好演。彼は冷たい目つきと低音ボイスの合わせ技で、“色気のある俳優さん”という印象が強い。現在はフジテレビ系で放送中の『ミス・パイロット』にて、厳しいながらも愛のある教官役として出演している。ドラマ内で着用しているパイロットの制服がとてもお似合いのイケメン俳優なのである。

 そんなタクミさんが『おしゃれイズム』に初めてゲスト出演するということで、どんなイケメン話が飛び出すかと思いきや、おかしな方向に向かってズンズン進んでいったのだった。まずはタクミさんが過去にどんなお仕事をしてきたかの紹介から始まった。なんでも、俳優としてまだ駆け出しだった頃に、『ラジかるッ』(日本テレビ系)という午前中の情報・バラエティ番組に、金曜日だけレギュラー出演していたらしい。

 生放送の中継で、人妻と温泉に入って悩みを聞く「人妻温泉」というコーナーを、お笑い芸人のTIM・レッド吉田と一緒に担当していたそうだ。平日の午前中の番組とは思えないほど、パンチの効き過ぎた企画である。 当時、“イケメン青年タクミ”の入浴シーンは主婦層へのサービスショットとして人気コーナーだったのではないだろうか。そんな驚きの過去の出演情報を聞かされて、スタジオ中が一斉にどよめいていた。

 MCのくりぃむしちゅー・上田晋也も「まさか、こんなイケメンが、そういうコーナーをやっていたとは……」と、驚きを隠せない様子であった。同局の過去番組ということで、かつて放送されていた映像を見ることができた。2006年5月放送分の『ラジかるッ』VTRが流れ始めると「レッド&たくみの誘われて人妻温泉」というコーナータイトルが画面に現れた。レッドが温泉宿の中を案内しつつ、風情のある温泉浴場へとテレビカメラを誘うと、リアルに“裸に腰タオル”のタクミ青年が温泉に浸かっているのであった。そのすぐ傍らにはジャガー横田が、やはり裸にバスタオル姿で一緒に温泉を堪能していた。女子プロレスラーとイケメン若手俳優の混浴……、なんともスゴい絵面である。

 当時24歳のタクミ青年が、そんな官能的過ぎるシチュエーションの中、真顔でジャガーに「ご主人に対する不満っていうのは(ありますか)?」と聞いちゃうのであった。それに対してジャガーは「家のこと何もやらない! 手伝わないんですよ!」と、お馴染みのキレキャラで捲し立てるのだった。

 中継で繋がっているスタジオには、ジャガーの旦那さんである木下博勝医師が出演していて、妻がイケメンと混浴している姿をリアルタイムで見せられているのである。番組の企画とは言え、旦那さん的にはかなり拷問的で厳しいシーンである。だが、当の木下医師は画面左下のワイプからやや戸惑いの顔を見せつつも、ジャガーがレッドをグーパンチでツッコんでいるところを見て嬉しそうに笑うのだった。その後、タクミさんがジャガーの手の平になぜかキスをするという驚愕の光景(このコーナーのお約束?)を目にすると、さすがに動揺しているようではあったのだが。なんつ~コーナーなのよ……。スタジオから悲鳴が上がるのも無理ないでしょ。

 かつて自分が担当していたアグレッシブ過ぎるコーナーを久しぶりに目にしたタクミさんは、「ジャガーさんの芸風が変わってなくて安心しましたね」と、のん気な発言をかますのだった。この当時、中継先からの帰路はいつもレッドの車で送ってもらっていたらしく、車内で「腐るなよ、腐らずに続けていれば絶対どうにかなるから」と励まされていたのだとか。駆け出しの若手俳優が、生放送でなぜか人妻と温泉に入らされるという苦行(?)においても頑張り続けることができたのは、レッド先輩の心強いエールのおかげだったのかもしれない。

 しかし、先日7、8年ぶりに再会したレッド先輩は、後輩の活躍を喜びながらも、当時車内でタクミ青年を激励していた言葉たちの存在をすっかり忘れてしまっていたのだとか。ちょっと~、しっかりしてよ、レッドせんぱ~い!

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テレ川ビノ子

テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!

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