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竹内結子を「聖母」と崇める無神経と、女≠母の分断

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竹内結子

竹内結子Instagramより

 20161月のベッキー(33)&川谷絵音(28)を皮切りに、芸能界の不倫報道は過熱、常時誰かの不倫情報がマスメディアで面白おかしく、時に深刻そうに伝えられている。不倫が発覚した女性著名人が“母”であれば「母親としてどうなのか」と批判されるのもまた定番で、「子供が気の毒」と囁かれたりもして、でもだからといって、子供が気の毒だから“母である女性”の不倫を大々的にテレビ等で取り上げないほうがいいんじゃないか……となるはずもなくて、当面の間(別の著名人のスキャンダルが発覚するまでは)、批判は止むことがない。止んでもその後、事あるごとに蒸し返される。今まさにその渦中にいるのが、斉藤由貴(51)だろう。

 そんな中、女優の竹内結子(37)が、クラシエの新製品「ボディウォッシュ ラメランス」 のイメージキャラクターに起用され、912日にはCM発表会に登壇。すると、こんな見出しの記事が発信された。

▼男の影ゼロの清廉潔白 シングルマザー竹内結子の聖母ぶり

 “清廉潔白”に“聖母”……! 不倫報道が相次いでいる反動からというわけではないだろうが、浮いた話の出てこない「母なる女性」のことを過剰に持ち上げ賛美報道する傾向は、俄然根強い。

 1996年にデビューした竹内結子は、1999年にNHK連続テレビ小説『あすか』で主演、2000年代に入ってからは民放の連続ドラマで大活躍した。ヒロイン役での竹内は、『白い影』(2001TBS系)、『ムコ殿』(2001、フジテレビ系)、『ガッコの先生』(2001TBS系)など、いわゆる“華のある女性”よりも“男主人公を支える芯の強い女性”を演じることが多く、清純派および実力派のイメージが強かったと記憶している。あっという間に知名度は上がって、2002年には『ランチの女王』(フジテレビ系)で月9初主演。2003年も『笑顔の法則』(TBS系)で主演、ヒロイン役で出演した映画『黄泉がえり』は大ヒット。2004年冬の月9『プライド』(フジテレビ系)でキムタクの相手役(つまりヒロイン)も務め、同ドラマは大ヒットを記録した。

 常盤貴子に代わる“連ドラの女王”のように言われた竹内だったが、2005年、25歳で結婚。夫となったのは、2004年に公開され大ヒットした映画『いま、会いにいきます。』で共演した中村獅童(44)で、同年11月に男児が誕生した。映画同様、夫婦となり男児に恵まれたわけだが、中村の不倫騒動などを経て2008年には離婚。現在、11歳の男児を育てるシングルマザーだ。

 前出「聖母ぶり」記事で、竹内結子は賞賛されること頻りである。(背中の見えるロングドレスを着用していた)竹内の背中が「アラフォーとは思えない美肌」だったという“美しさ”にとどまらず、今回ファミリー向け商品である「ラメランス」のイメージキャラクターに起用されたのは、一億総不倫バッシングが続く中、浮いた話が出ない竹内は信頼度が高いからであろうと推測する。

 芸能リポーターの川内天子氏は、「子供の成長に最上の幸せを感じているので、生き方にブレがないのです。不倫でお騒がせしている芸能人は皆、“女の幸せ”が最優先。子供が3人いようとも、宗教の戒律もやすやすと超えてしまっている斉藤由貴さんと比べると、彼女に聖母のような気品すら感じます。(中略)。息子さんに豊かな愛情を注ぐことを至上の楽しみとしているからこそ、今の美しさがあるといえるでしょう」と、“聖母”なる竹内を讃えている。

 しかし、よくよく読んでみると、竹内が「ラメランス」のイメージキャラクターに選ばれCM発表会に登壇したこと以外は、すべて憶測の域に留まる話だ。竹内がどこかで「子供の成長に最上の幸せを感じている」と発言しているわけではなく、どのような子育てを行っているかについても具体的な説明は一切なされていない。また、スクープされていないからといって恋愛していないと言い切れるものでもないだろう。川内氏としては、竹内のような人気女優を周囲の男性が放っておくわけないのだから、そんな話が出ないのは、竹内自身があえて禁欲的な生活を選んでいるからだ、そんな“男の影”のない竹内は子供の成長に最上の幸せを感じる“聖母”、と結論づけのかもしれないが。だが、それにしても、噂や憶測の領域で、ひとりの女優を“聖母”として祭り上げ、賛美するメディアの姿勢には背筋が凍りつく。「聖母」って何なんだ。

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中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー