ホテルについたらやることはひとつ、じゃないの!?
H氏の講義をBGMに、夜の田舎町を疾走するネコバス(のような軽自動車)。白雪のお気に入りのラブホを通り抜け、H氏が選択したのは、安いけれどこれといって特徴のない古いラブホでした。車を降り、「では、行きましょうか」とスタスタと部屋の中に入っていくH氏と、その後ろを「ハイ!」とついていく白雪。なんだこの関係。部屋の中に入ると、H氏が難しい顔でテーブルに置いてあったファイルをめくりながら、リモコンを操作し始めました。
H氏「ここのラブホはですね、最新のAVが見られるようになっているんですよ。他のホテルはAVのチャンネルを垂れ流しているだけですが、ここは違います」
そうなんですね、先生。
まもなく、H氏の厳選したAVが流れ始めました。なぜそれを選んだのか不明ですが、画面の中にはお世辞にも綺麗とは言えないおばちゃん体型の女性が、インタビューを受けています。
H氏「身体に自信のある女優よりも、私はこのように生活感を感じさせる体型に惹かれます。横に寝そべった時におっぱいが流れる様子も大好きです」
………先生、まだ講義を続けるおつもりですか。「やだー、エッチィ!」とか言う雰囲気ではないし、「なるほど、こういうのがお好きなんですね」と真面目に頷くべきなのかしら……。白雪が戸惑っていると、H氏がベッドの端っこをポンポンと叩きました。ん? それは『おいで』ということですか? ついに実技開始? しかし、白雪が横に座っても、H氏は白雪に顔を向けることなくAVを見続けていました……。そして、なんと1本見終わるまで、私たちは黙ってAVを見たのです……。
今回の教訓『出会い系に登録していたとしても、生のエッチに興味がない男性もいる』
後で話を聞いてみると、H氏は潔癖症で見ず知らずの女性とセックスする気はないそう。そしてH氏の場合は、AVを大画面で見るためにラブホテルを利用したい→ひとりでラブホに入るのは嫌、という理由で女の子とラブホに入りたかったのだそうです。
家は子供部屋と居間と寝室しかないので、大画面でAV鑑賞をしたかったのだそう。それにしても、アレですね。見ず知らずの男性とAVを見ると、興奮するどころかどんどん冷静になっていくんですね。ひとつ学習しました。
『AVを見ているうちにムラムラしてきて、本番したくなるだろう♡』と思って、デリヘル嬢を呼んでプレイ中にAVを流す男性がいるそうですが、絶対にやめたほうがいいと思いました。