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セックスの優先順位が低い男もいますから。

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Photo by Caleb Sconosciuto from Flickr

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 新年あけましておめでとうございます。この「恋愛コンサル男子」も、2014年第1回目となる今回で更新30回目となったようです。今後ともよろしくお願いいたします。さて、新年から早速ですが、今回は「おセックス」についてお話しさせていただきます。

 昨年、【messy】ではラッパーの方や、ヒップホップボーカルユニットの方、または一般女性の方に「あなたのセックスはどんな感じですか?」と訊ねた記事が掲載されて人気を博しました。こうした記事を読んでいて、私は「皆さん、お盛んね~」と思うと同時に「俺、もしかしたらそんなにセックス好きじゃないのかも……」と思い始めているのです。

 人生という学校において「男はみんな性欲の塊」、「男は狼」と習ってきた女性の方々は、セックスに消極的な発言をする男を前にしても、おそらくは「草食系アピールでたよ~」と冷ややかな意見を持つばかりかと思うのですが、アピールでもなんでもなく、嘘偽りなくそうなのです。

 私は今年29歳になりますが、この年齢で既婚(子無し)ともなれば、さぞかし毎晩ヤりまくってるんじゃないか、と思われるかもしれません。私も、妻と一緒に暮らし始めた当初は自分も「これで毎晩ヤりまくりや~」と思っていました。そして、実際に結構ヤりまくってたんですよ。しかしながら、時が過ぎれば自然と回数が減っていき、告白すると大量に買い込んだ業務用コンドームが未だに使い切れていません……(コンドームって使用期限とかあるんですかね……心配)。

 もしかしたら、「うわ……この人の結婚生活、セックスレス……?」と口元を両手で押さえて絶句してしまう人もいるかもしれません。しかし、今のところこの状態が家庭内で問題になることなく生活を送れているのでご心配なく。むしろ、私としては「セックスは重要なコミュニケーションのひとつなのだから重要にするべき」とか「セックスの少ない結婚生活なんて」とかいう観念こそが、あまり腑に落ちないところがあります。

 結婚生活に限らず、男女の関係はおセックスの回数や相性だけで左右されるわけじゃないですよね。一緒にご飯を食べたり、一緒にテレビを見たり、そういう行為の積み重ねでもコミュニケーションは取れるわけで、人によってはセックスよりもテレビ、セックスよりも食事、と順位付けされていてもおかしくないと思うのです。何より、テレビを見たり、食事をしたり、って服を脱がなくてもできるし、終わった後にダルくなったりしないし……。最近は「セックスって面倒臭くないですか?」、「セックスをすることでしか満足させられない欲望ってホントにそんなにありますか?」と、セックス大好きピープルの人に問いたい気持ちにもなるのです。

 かつて手塚治虫が、「超多忙なのによく子供を3人も作れましたね」と訊ねられ、「あんなものは5分もあればできるんですよ」と応えたというエピソードが思い出されますが(果たして『漫画の神様』はどんなおセックスをしていたのか……)、そんな時短セックスをしている方は稀なのでは? セックスの前の雰囲気作りとかいろいろ含めたら、セックスって結構時間がかかると思うんですよね。平均すると1時間とか? いったんやり始めるとセックスは時間泥棒よろしく「えっ、もうこんな時間……!?」となりますし、次の日の仕事がツラかったりするじゃないですか……。それこそ、その1時間を睡眠時間に当てたり、本を読む時間に当てたりもできるわけで、セックスの優先順位が下がってくると「別にしなくても良い」という選択は普通だと思うんですよ。

 ただ、まあ私も生物なので「溜まってるなあ」と感じる日もなくはないんです。で、そういう時に限って、帰宅が深夜になってしまってできない。たとえそんなタイミングの悪い晩であっても、野獣系の方々だったら「ヤるぞ!」と決めて即ハメ、即射精……な感じで良いのかもしれないけど、そんなセックスだったら、私は別にオナニーでも良いじゃん、となってしまうんですね。

 オナニーをすることを「抜く」と表現しますが、これは実に的確な表現で「ヤるぞ!」と言う気持ちを、すぐに抜いてくれるんですよね。もちろんオナニーとセックスは別物なのですが、たとえ「今日はオナニーでは満足できない、セックスじゃなきゃあかんのや~!!」と野獣系MAXな状態であっても、ちょっと堪えて自分で処理してしまえば「あれ……、さっきの野獣モードはどこへ行ってしまったのやら……」と落ちついてしまい、一気に賢者モードに突入できるのですから不思議です。そういう「心の整え方」がもう身に付いてしまっている……。

 ひとつだけ引っかかりがあるとすれば「やっぱりそろそろ子供作ったりしなきゃだよな~。実家の母親も『早く孫がみたい』、『いとこ夫婦はもう子供できた』とかプレッシャーかけてくるし」というリアルな義務感。私にも、なくはないのです。このプレッシャーを解消するには、やはりセックスは必須。しかし、これはもっと突っ込んで言うと「子供さえできれば義務を果たしたことになって、もうセックスしなくても良いのでは」ということじゃないかと。

 「子供ができたらセックスレスになってしまって……」という悩み相談は「Yahoo!知恵袋」や「発言小町」の定番トピですが、「別にそれでも良いじゃん」と考えております。そもそもセックスがあまり好きではない、という男女は、「セックスの順位が低い人」同士でカップルになれば、それはそれでいいのかもしれませんね。

■カエターノ・武野・コインブラ /80年代生まれ。福島県出身。日本のインターネット黎明期より日記サイト・ブログを運営し、とくに有名になることなく、現職(営業系)。本業では、自社商品の販売促進や販売データ分析に従事している。

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カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra

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