ファンからの優しいコメントを見て、癒されているのだろうか、それとも虎視眈々と芸能界復帰の足掛かりをつかもうとしているのだろうか。一度浴びたスポットライトの眩さは、そう簡単には忘れられない――よく聞く言葉である。事実、一時は芸能界引退を表明しても結局は戻ってくる人も多い。だが彼の場合は、芸能界への復帰のハードルは相当に高いだろうと思われる。戻ってくるとしたなら、なによりもまず関係者とファンに彼の口からあの騒動はいったいなんだったのかをきちんと説明する必要があるからだ。
一方で、同誌では「ファッションブランドは老舗の百貨店とも取引するので、負のイメージは敬遠される」としているものの、百貨店以外にいくらでも店舗をひらく道筋はあるし、全然クリーンではないヤンチャな輩も少なくない業界だ。飲食業界も同様で、芸能界で役者として稼ぐよりはよほど、可能性があるのではないか。
とはいえ、日本にいれば第三者からの注目を免れることは難しい。遅かれ早かれ、スルーした“潔白”を証明せざるを得なくなるだろう。でもどうやって証明するのか。噂になった違法行為によって逮捕される可能性は本当に万に一つもないのか。芸能界でいえば、芸能プロダクションもテレビ局も舞台スポンサーも、懸念するだろう。「イメージが悪い」からではなくて、実際に危ういからだ。パッと見が胡散臭くて実際に違法薬物を愛好している一般の飲食業経営者がいるとして、しかしその見た目のイメージだけでは仕事を失わない。成宮氏はこの点では、あの報道があったおかげで明らかに不利である。
成宮氏は英語が達者でないというが、習うより慣れろである。現地の人間関係も構築中だろう。日本で生まれ育ったからといって、これからも日本で働かなければならない理由などない。おそらくまだ当面は、スウェーデンの地に滞在するのではないだろうか。
(エリザベス松本)
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