「赤ちゃんなのに中年みたいなニオイ(加齢臭)がする!」とはたま~に聞く話ですが、多くの場合は落としきれていない皮脂が酸化したのが原因のよう。しかし刺激臭ともなれば、それ以上のトラブルが発生している予感……。また、この義妹は冒頭のLINEのエピソードでもわかるように、自分が実践するだけでなく、主義主張を周りへ過剰に押し付けるという攻撃力の高いパワー系。
M「私が子供に予防接種を受けさせたと知ると、『殺人行為だ!』と怒りの電話をかけてきました。自分の子供がはしかにかかった時は、同士のママ友たちと〈感染パーティ※〉を開いたと語っていて、それを聞いてから今後はもう接触しないと心に決めました」
※「自然に感染したほうがより強い免疫が作られる」という考えのもとに(もちろん間違いです)、仲間内の子供がインフルエンザやはしか、水疱瘡などに感染すると、自分の子供にもうつしてもらおうと集まる行為。
義妹が自然派ママになった理由
何かに憑りつかれたかのように、自然派育児を実践する義妹。しかしM子さんの結婚前、彼氏(現在の夫)の妹として出会った頃は、そこまで極端な感じではなかったのだとか。
M「当時は野菜が好き。氷が入ったドリンクは飲まない、くらいのふんわりした自然派だったんですよね。でも准看護師として働いているうちに(現在は退職)、勤務先の病院で亡くなる患者さんを見て思うところがあったり、自然派ケアに詳しい先輩がいたりして、だんだんのめり込んでいったみたいです。そして決定打となったのは、助産院での出産だと思います。そこの院長がかなりスピリチュアルがかっていて、人生の真理はそこで学んだというようなことを話していました」
その助産院のHPを見てみると、冷えとり健康法にインナーチャイルドワーク、陰陽料理、オーラソーマ……なるほど、一般的な病院ではまずお目にかかることのない、スピリチュアルな健康法をレクチャーする講座が盛りだくさん。受講料がやたら高額なのも、冷やかしお断り! 的なハードルの高さを感じさせます。このハードルを超えた人はもれなく、ハードコアな自然派ライフにどっぷり浸かるのだなとよくわかります。
なかでも、特にきな臭いのが〈インナーチャイルドワーク〉。幼少時の体験で傷ついたままになっている幼い自分が、現在の心身に影響を与えている。妊娠や出産時にはインナーチャイルドと出会ういい機会。過去を癒し、今を改善していきましょうというワークのようですが、これこそが、義妹がトンデモ沼に足を取られた原因である気配が……。そう思わせる、超ヘビーなエピソードは、続きの後篇にて!
※プライバシー保護のため、団体名や指名を一部改編させていただいています。