テレビ東京系の人気番組『路線バスの旅』で若い世代にも知られるようになった俳優の太川陽介(58)の妻で女優の藤吉久美子(56)が「週刊文春」(文藝春秋)に不倫疑惑を報じられ、それぞれ単独でマスコミ向け会見をしたことが波紋を広げている。
太川は所属事務所であるサンミュージック社内で「今回は、ウチのバカもんが軽率な行動をとってこんな騒ぎになって……」と記者会見。自宅で妻の釈明を聞き何度も「バカもん!」と叱ったそうで、「誰が聞いたってクロでしょ!?」と言いつつ、「彼女が言うので『よし分かった。信じる』と言った」「『これから大変だぞ。誰が聞いたってクロだと思うから、世間から厳しい目で見られる。だけど、僕が守るから。これで終わり』と言いました。我々の中ではそういう話になってます」「みんなが疑わしいと思っても、僕は信じる。だってカミさんだもん。離婚は僕からしないと言いました」と語った。
当事者の藤吉は羽田空港で会見を開き、号泣しながら「私の軽率な行動でご迷惑をかけ申し訳ございません」「これからは家族3人でしっかり生きていきたい」「私はもう彼(=夫)に守ってもらわないと生きていけないので」と話した。夫へのコメントを求められると「こんな妻で申し訳ありません……」。ともかく夫婦はこの件では離婚しないという結論に至っており、いったんは火消しとなった。
しかし一部で「心が広い」「良い夫」「漢気がある」と賞賛された太川陽介の会見への“違和感”も取り沙汰されており、騒動はまだくすぶっている。理由はモラハラ夫疑惑があるためだ。週末のワイドショー番組では各局がこの不倫騒動を取り上げたが、『ワイドナショー』(フジテレビ系)で指原莉乃が「本当に家でも(太川が)ああなのかな? という怖さはちょっとある。芸能人だから、これからのこともあるし、お互いの見え方もあるけど、家のことはわからないじゃないですか」と裏の顔を懸念。『サンデー・ジャポン』(TBS系)で西川史子は、「太川さんの会見がすごく怖いなと思った」「世の中に寝取られ男だと思われることはみっともないし、すごく怒り狂ってるはず」「その気持ちを抑えて寛容な夫を完璧に演じたというのは、妻を守るというよりも自分の体裁を守るための会見だったのでは」と推測した。
一方、同番組ではテリー伊藤が、ダブル不倫疑惑であるため相手方の配偶者の心象を考慮して寛容な夫としての会見をしたのではないか、と憶測を示してもいる。また、能町みね子が16日のラジオ番組『土曜ワイドラジオTOKYOナイツのちゃきちゃき大放送』(TBSラジオ)で、「太川さんはもちろんかわいそうなはずなんですけど、太川さんの凄い亭主関白ぶりみたいな情報を見ちゃった」ため、太川の会見が「怖くてしょうがなくて」「藤吉さんが泣いてるのも、『申し訳ありません』ってよりも怖いんじゃないかって思っちゃって」と話している。
太川と藤吉がかつてバラエティ番組で明かしたところによると、夫婦間のルールがいろいろあるらしい。たとえば、『妻から夫へのタメ口厳禁(結婚した当初、「久美子が僕を呼び捨てにしたら、ビンタしてやりますよ」と発言)』『食事の主導権は夫、妻の食事は夫の許可制』『太川は映画鑑賞後はひとりになりたいため、妻に先に寝るよう指示』など。これらの“ルール”から、太川がひどい亭主関白ぶりで、藤吉はモラハラを受けながら耐えているのではないか、との見方がある。
しかしここ数年、夫婦でのトーク番組出演の機会も多かったふたり。その共演トークをあらためて検証してみると、そこにモラハラの気配がどうも見当たらないのである。高圧的な太川に、怯える藤吉……という構図がそのウラにあるようには見えないのだ。
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