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大宮のソープ店火災に現役ソープ嬢が思うこと「建て替えができない風営法を見直してほしい」

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Photo by JEANDELATETE from Flickr

 埼玉県・大宮駅の東口を抜けた先にある歓楽街・大宮北銀座(通称:キタギン)。歴史あるソープ街と知られるこの街が、突如黒煙に包まれました。12月17日の昼下がり、ソープ店が入るビルで火災が発生。火は7時間後に鎮火しましたが、この火災で20代ぐらいの女性2人、40~50代とみられる男性など計4人が亡くなりました。

 亡くなった方の詳細な身元は公にはされていませんが、店に勤める従業員、来店していた客との見方が強いです。このソープ店は“素人系いちゃいちゃソープ”と謳っていて、主に20代の女性が在籍していました。

「同じソープ嬢として心が痛む」と、現役ソープ嬢のりりあさん(23歳/仮名)は言いました。今回の火災で、彼女は「不安を覚えるようになった」と話します。

現役ソープ嬢「どの店も古い建物」「危ない」

 火災があったソープ店の近くに住む男性は、現場の店について「間口が狭く、建物も古くて階段も急。階段を降りて逃げるのは無理ではないか」とメディアの取材に答えていました。ソープ店をはじめとする「店舗型風俗店」は築年数が古く、火災や地震の際、大きな被害に遭いやすいと言われています。

「私が勤めるソープ店も、とても古い建物です。地震が発生したら即潰れそうだな、と思いながら仕事していることもあります。狭い建坪に無理矢理建てたような店なので、階段も急。外への出入り口もひとつしかなく、窓も少ないので、混雑時に火災が起きた場合、逃げ遅れる子も出そうです。大宮の火災を機に、自分が勤める店を改めて見渡してみましたが、火の手が間近に迫っていたら、逃げるのは困難そうだと思いました」(りりあさん)

 現在、ソープ店は“どんなに老朽化していても”風営法や条例によって、建て直しやリフォームが困難となっています。風営法は1998年の改正以降、店舗型風俗店の新規出店は難しく、現存する店舗型は“昔からある”ものに限ります。そのため、ソープを含める店舗型はどの店も建物の老朽化が進んでいるのです。

「公安側としては、店舗型風俗店をなくす目論見があったのかもしれませんが、この風営法の影響で、風俗嬢たちは“火災・地震の被害が大きくなる可能性が高い建物”で仕事をすることとなっています。いわば、従業員と客の安全が保証されていないのです。お偉い人からすれば、『風俗は浄化したいもの』なのかもしれませんが、私のように仕事にしていて、必要な人もいる。建て替えやリフォームくらいは認めてもいいのではないか、と今回の事故を通じて改めて感じています」(りりあさん)

 Twitterでもりりあさんと同様に、現在の風営法を見直すべき、との声が強くなっています。今回ような事故がまた起きないようにするには、店側の防災の意識の見直しも必要ですが、法律の見直しも必要なのかもしれません。

「私もですが、ほとんどのソープ嬢は親や友人には内緒で働いていることが多いです。自分の死をもって、娘がソープ嬢だったと両親に突きつけたくはないです。ソープで死ぬなんて、絶対イヤです」と話すりりあさん。

 大宮の火事を機に、店舗型風俗店の現状改善の議論を活発化させたいところです。

月島カゴメ

アニメもゲームもBLも嗜む雑食系オタク。最近はキッズアニメ(プリパラ)を見ている時が一番楽しい。オタクのくせに変な行動力がある。なお、貞操観念はほぼない。元風俗雑誌編集で元ホス狂い。

twitter:@kaaagome_

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