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ダウンタウン浜田雅功『笑ってはいけない』ブラックフェイス問題に、「差別の意図がない」「敬意だ」の言い訳が通用しない理由

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『ガキの使いやあらへんで』公式サイトより

『ガキの使いやあらへんで』公式サイトより

 もはや年末の恒例となっている『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』(日本テレビ系)の「笑ってはいけないシリーズ」。毎年異なるシチュエーションが用意されるこの特番だが、2017年のテーマは「アメリカンポリス」だった。

 すでにいくつかのメディアで取り上げられている通り、今回の放送でダウンタウンの浜田雅功が、自身の肌を黒く塗り黒人を模す「ブラックフェイス」を施して登場したことが問題化している。

 このシーンは制作陣がシチュエーションにあった衣装を用意し、それを出演陣が着替えるという毎年恒例のもので、ブラックフェイスを施した浜田が登場すると「浜田だけエディ・マーフィー」というテロップと、エディ・マーフィーの代表作のひとつである『ビバリーヒルズ・コップ』の説明文が表示された。

 これをみていた日本在住の作家・バイエ・マクニールさんは、「日本は好きだ。13年住んだし、日本に良いことが起きるように祈ってる。2020年オリンピックで黒人アスリートのためにブラックフェイスのドゥーワップをやらかすんじゃないかって真剣に不安だ。いますぐやめろお願いします  #StopBlackfaceJapan #日本でブラックフエイス止めて」とツイート。以後、「#日本でブラックフェイス止めて」というハッシュタグと共に、番組を批判する声があがっている。

 2015年にももいろクローバーZとラッツ&スターが『ミュージックフェア』(フジテレビ系)出演時に、やはりブラックフェイスを施していたことに批判が殺到し、該当する部分の放送が取り止めになった。当時、日本国内だけでなく海外でも「本当に今の時代にこんなことが?」と悪い意味で驚かれ非難されたことは記憶に新しい。そうした前例があるにもかかわらず、やはり「実際に黒い肌をしているのに何が問題なのか」「差別の意図はなく、敬意を示している」といった意見はネット上では数多くみられた。

 かつて今よりも黒人差別が激しかった時代、白人芸人が肌の色や髪の毛など黒人の特徴を揶揄する形で肌を黒く染め、大げさな仕草で歌や踊りを披露するミンストレル・ショーというものがあった。これらは黒人に対するステレオタイプに基づいたショーであり、差別の意図があったと考えられている。

 つまりブラックフェイスを施すということは、「実際に肌の色が黒い」「敬意を示している」といった作り手の意図とは別に、受け手にとってまったく違ったように感じられる、ということだ。

 なお「日本ではミンストレル・ショーはなかった」「日本に黒人差別はないのだから問題ない」という意見もある。確かにミンストレル・ショーはなかったかもしれないが、日本に黒人差別がないというのは本当だろうか? 私たちは、大きな声で話す、仕草が大げさ、日本語が稚拙で頭が悪く見える、筋肉隆々で大柄といった明らかにステレオタイプにはめられた黒人タレントを、テレビで入れ替わり立ち替わり見てきた。

 また昨年11月には、自民党の山本幸三議員がセミナーの中で「なんであんな黒いのが好きなのか」と発言し批判されてもいる。

関連記事:「なんであんな黒いのが好きなのか」〜山本幸三議員の発言にみる、日本人の黒人観(堂本かおる) 

 街で日本人以外、アジア系以外の人種を見かけることも増え、さらに2020年には東京オリンピック・パラリンピックも開催を控えている。しかし日本人の国際感覚はいま、世界的な祭典を開けるほど進んでいるのだろうか。「知識も悪気もないから許される」では済まない。排他的にならず、歴史を理解し、急ぎ足で歩みを進めるべき時期にさしかかっている。