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攻めつつ守る!『ママガール』に見る勝ち組女性のしたたかさ

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『mamagirl 冬号 2014年 01月号』エムオン・エンタテインメント

『mamagirl 冬号 2014年 01月号』エムオン・エンタテインメント

 数あるママ雑誌を不定期にレビューする本企画、今回はこちらを取り上げたい。

 創刊号となるvol.1は2012年8月に発売されているが、vol.2は2013年5月、vol.3は2013年8月、そして4冊目となる今号は2013年12月発売となっており、完全に不定期のようである。その間、『mamagirl celeb(ママガールセレブ)』と題された海外セレブの子育て事情を取り上げたものも発売されており、こちらもかなり気になる。

 Amazonではほとんどの号に「人気」の帯がついている。表紙はvol.3が“バウ・リニューアル婚”を大々的にブログで取り上げたがさして話題にならなかった吉川ひなの、他が小倉優子。「ママだけどガールだもん♪ おしゃれも子育ても楽しんでいこうよ」と雑誌タイトルの上に銘打たれたキャッチコピーにブレはなく、目次には「アクティブママの年末年始1ヶ月着回しカレンダー!」「『子どもがグズらない』ショッピングモールの歩き方」「ママたちは『ながら美容』の天才です!」など、ママになっても女であることは忘れたくない女性たちの心をしっかり掴みそうな特集が目白押し。“1ヶ月コーデ”や“最新コスメ事情”といった女性誌の定番企画をママ向けに落とし込んでいるといった印象だ。

 巻頭特集の「おしゃれママ有名人の『Girlな冬ファッション』&『Mamaな1年インタビュー』」では表紙も飾った小倉優子がトップバッター。子育てに奮闘した2013年を振り返り“たくさん悩んだけれど息子とともに成長できた1年でした!”と新米ママの謙虚さも見せつつコメントしている。またマイブームだというフルートを吹きながらの写真も。なんでも、ゆうこりんは学生時代フルートを習っており、その頃は腹筋が6つに割れていたという意外な過去をカミングアウト。運動が苦手だから、フルートで腹筋を鍛え直しているのだという。ずいぶん回り道をしているような気もする。“息子もちゃんとお昼寝してくれるようになったので、その間に練習しています”と語っているが、寝ているときに楽器の練習をしても子供が起きない家に住んでいるのかとさりげなく一般市民との格の違いを見せつけるゆうこりんであった。

 引き続き、東原亜希、ミキティ、小畑由香里、SONOMI……とママタレ、ママモデルが続々登場。皆、お子さんが小さいながらもヒールの靴を履いていたり、首周りのアクセサリーを欠かしていなかったり、ビジュー付きのニットを着ていたり……と、子育て中の女性が我慢しがちなところもおかまいなしに攻めの姿勢。発言小町では叩かれそうだが、こういったママさんたちの姿には大変勇気づけられる。とにかく、写真だけ見ているとただの女性誌そのままといった印象で、それ以外のコラム的なスペースで「妊娠中から玄米生活」などといった発言をしているのを目にして、そういえばこれはママ雑誌だった……と我に返る。

 「パパ、ママ、子どもの冬のおでかけファッションをキャッチ!! 関東、関西、海外セレブ発 おしゃれファミリーSNAP」では、各地で撮影されたパパ、ママ、そしてお子さんという3ショット(たまにお子さん2人の4ショット)がずらり。タイトルに“パパ、ママ、子ども”とあるせいか、シングルマザーは皆無。誌面では“子どものコーデをパパかママどちらかに寄せる”といったオシャレ指南も見られることから、企画的にパパは外せなかったのだろうか。若干の不自然さは否めない。先日『tocotoco』をレビューした際も感じたが、読者スナップはその雑誌がターゲットとしている層が非常によく分かる企画である。この『mamagirl』のスナップを見ると、女性はヒール、ミニスカート、ロングヘアにハイブランドのバッグ……といった具合で、ぺたんこ靴、ミナペルホネン、布バッグ率の高い森ガールの延長だった『tocotoco』の対極にある。たとえば夫婦ともに29歳、夫は会社員、妻は主婦、4歳の男の子、11カ月の女の子4人のファミリースナップでは、妻がセリーヌのバッグ、シャネルのパールアクセを身に付け、息子さんに至ってはグッチのダッフルコート! 専業主婦で子供2人という家族構成にもセレブ感が漂うご時世だが、グッチにシャネル、セリーヌといったハイブランドのオンパレードには、29歳の夫(整えられたヒゲがポイント)がどんな仕事をしているのかものすごく気になり、ファッションチェックどころではない。この夫は妻の素敵なところとして「同じ料理が月に2度並ばない」ことを挙げていた。それはもちろん素敵でしょう。でも「この料理は今月2回目だ!」と、この夫は分かるのだろうか? 恐ろしすぎる。ますます夫の仕事が気になってしまいファッションチェックどころではなくなってしまった。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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