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「生(ナマ)」をやめられない国・ニッポンの風俗を考える「セックスワーク・サミット」に参加してみた

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messy読者の女性のみなさんは、風俗で働かれたことがない限り、風俗店の衛生問題について考える機会はほとんどないと思います。
かく言うわたしも、デリヘル嬢のバイトをしている知人のAさんから話を聞くまで、ほとんどの風俗店では「ゴムなし」接客はデフォルト、ナマでフェラチオや素股などのサービスをしなくてはならないという驚愕の事実を知りませんでした。
挿入ありのソープではナマでのサービスが売りのお店も珍しくないとか……
殺人行為です!

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お店の経営者は、バカですか!? 
HIVや性感染症の危険を考えないのですか!?
でも、Aさん曰く「『ナマでできないなら他の子にする』ってお客さんが多くて、簡単に変えられないんだよ……」
男たちの需要がなくなれば、性風俗店で働く人たちの仕事がなくなる。
つまり生きていけなくなる、だから嫌でもリスクと隣り合わせで働かざるを得ないのです。
そんな、辞めるに辞められない「ナマ問題」について怒っていた矢先、この問題について、関係者や一般の参加者が真面目に語り合うシンポジウムがあると聞き、危機を感じたまんこ持ちのひとりとして参加してまいりました!

その名も「セックスワーク・サミット」

主催は一般社団法人ホワイトハンズというNPOの代表・坂爪真吾氏。ホワイトハンズは、「年齢、性別、職業、障害や病気の有無に関わらず、全ての人が、生涯にわたって、自己の『性と健康と権利』を当たり前に享受できる社会」の実現を目指した団体で、障害者の射精介助サービスの提供などを実施している団体です。(詳しくはコチラ

セックスワークとは、性的なサービスを売る仕事を指します。日本語で言うと「性労働」。
このサミットは、セックスワークを、「関わった人の大半が不幸になる」「一生消えないスティグマ(負の烙印)になる」世界から、「関わった人全てが幸せになる」「そもそもスティグマにならない」世界に変えるための仕組みを、徹底的に議論するのが目的で、関心のある人なら誰でも自由に参加可能。
第6回目の今回のテーマは、
「『生(ナマ)』をやめられない国・ニッポン ~東京最後の異界・鶯谷を通して考える~」
この日、2014年3月16日のゲストは風俗事情に詳しい作家の本橋信宏氏。

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この日は40人ほど入る会議室が満員になるほどの大盛況でした。
参加者は実際に風俗店で働かれている方、経営者、接客講師の方ばかりではなく、一般人で性の問題について研究している大学教授の方、学生さん、わたしのように取材できているライターの方もいました。
司会のライター・赤谷まりえさんの進行で、ゲストのトーク、ナマ問題についての質疑応答などが大学の授業のように淡々と進んでいきました。詳しい内容はホワイトハンズのHPに詳しく載っているのでそちらをご覧いただくことにし、本コラムでは、わたしの個人的な感想を書かせていただきます。

性風俗における「ゴムなしナマ問題」は、わたしがAさんから聞いた話よりも深刻のようです。
特に、『東京最後の異界 鶯谷』( 宝島社 )という、鶯谷の風俗ルポを書かれた本橋さんによれば、鶯谷は性風俗のメッカ。
どこよりも安いお店が多く、ナマで何発やってもOKというお店や、最近では激安韓国デリヘルも流行りだそう。
(例えば吉原のソープが本番ありの早朝割引でも50分18000円のところを、50分13000円で何回ヤッてもOKなど)
言い換えればサービスを受ける側には都合は良くても、労働者には過酷な状況と言えます。
鶯谷に限らず、そういった安い性風俗店の別称は「雑菌のメリーゴーランド」。(本橋氏談)
例えば衛生面に気を使わないお店が多く、特におっぱいパブなどでは客が風俗嬢のおっぱいを舐める→洗わずに、次の客がおっぱいを舐める→また次の客……というのが回転数を早くするために当たり前に行われているそうです。つまり、お客同士が間接キス状態(オエ~)。

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このコラムを読んでいる女性には他人事かもしれませんが、たとえゴムを付けていようが、あなたの彼氏や家族が気楽に風俗嬢のおっぱいを舐めただけでも性感染症やHIVの危険にさらされているのです。

ゴムなしのナマ問題どころか

そもそも衛生管理がなってないことにクラクラしました。

(次ページへ続く)

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ろくでなし子

漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』(ぶんか社刊)。『女子校あるある』(彩図社刊)

ろくでなし子ホームページ

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