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突撃! となりのまんこ観はアメリカでもやっていた! 200人の赤裸々告白『ヴァギナ・モノローグ』

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まんこアートを始めてから、他の女性たちのまんこ観も聞きたいと思っていたわたしは、本コラムで「突撃! となりのまんこ観」というシリーズを設けることができました。
そんな中、『ヴァギナ・モノローグ』(白水社)という本に出会いました。
それはアメリカの脚本家イヴ・エンスラーさんが200人を超える女性たちにヴァギナ-まんこ-についてインタビューし、脚本化したシナリオ本
わたしと同じことをしていた方が既にいたこと、しかも200人以上のまんこに達していることに感動して以来、わたしはイヴさんのことを勝手にパイセンと呼んでいます。
(ちなみにイヴさんをググったら、不肖わたくしの髪型までかぶってました!)
ただうかつにも、そのシナリオの朗読劇が世界140国以上で上演されていることや、このシナリオから発したV-Dayというキャンペーンを知りませんでした。

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V-Dayとは、イヴさんの『ヴァギナ・モノローグ』を毎年ある期間のみ著作権フリーで全世界の誰でも上演できるという運動です。収入の一部をV-Day事務局に寄付することを条件とし、その寄付金は世界中の女性や少女へのレイプなどの暴力を止めるために使われます。(詳しくはコチラ
日本でも2006年に宮本亜門さん演出内田春菊さん・東ちづるさん野沢直子さん主演で上演されたそうです。
わたしはまんこアーティストを名乗っておきながら、こんな素晴らしいキャンペーンを知らなかったことを恥じました。
そして2014年の今年、4月4日の公演は東京芸術劇場で、女優の木内みどりさんやフェミニストの北原みのりさん、中川安奈さん、ともさと衣さん、弁護士の打越さく良さん等が出演すると知り、即申し込んだのでした。

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朗読劇というのをそもそも見たことがなかったわたし。
舞台に椅子が並べられ演者がシナリオを読むだけという、派手なパフォーマンスも一切ないお芝居。
それだけ聞くと退屈で眠くなりそうですが、全くそんなことはありませんでした。
なぜなら、誰も話そうともしなかった場所、「まんこ」がテーマだから。
わたしたち女性にとってはSFのような未知の世界の話で面白いのです。
自分の体に付いていながらおかしな話ですが、まんこはむしろ男性のほうが詳しいのです。 

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ただ、このシナリオは日本人ではない海外の女性にインタビューしたものなので、シナリオの中の主人公は外国人女性です(外国語を日本語に翻訳したものを演者の方が朗読します)。
海外の女性は日本の女性と違い、タブーと言われる場所に対しても割とおおらかなようです。
ある高齢の女性が語ったまんこの思い出は、好きな人との初デートでのこと。
キスをした時に大コーフンしてまんこがびしょびしょになり、車のシートを汚してしまい彼に振られてしまいます。

「助手席のシートがサワークリームみたいな匂いになってしまったの!」

切ない失恋話なのに、木内みどりさんの悲壮な叫びがおかしみを誘うまんこエピソードでした。
また、ある女性はセックスの最中に自分が発する喘ぎ声に怯えられ、男性とのセックスを楽しめなくなったけれど、代わりに女性に奉仕することに目覚め、たくさんの女性たちに性の快楽を与える仕事に生きがいを見出した経緯を語ります。

「その仕事を通してわたしは女がイク時の『喘ぎ声』にもたくさん種類があることを知ったわ」

そう言う彼女がモノマネするさまざまな「喘ぎ声」を、女優のともさと衣さんが熱演で披露し、会場は大笑いの渦でした。
また、イヴさんはインタビューの中で200人の女性たちに「もしもまんこにまとわせるなら、何を着せたい?」という面白い質問をしています。
それについての回答が、
「ミンクの毛皮」
「白いワンピース」
「ネイル」
「ハイヒールを履かせたい」
「スポーツキャップを真後ろにかぶってローラースケートするの」etc

海外の人はみんなまんこにハッピーな感じ。
実はまんこに何を着せたいかと問われても、わたしはピンと来ませんでした。
そのくらい無意識において「可愛く装うなんてとんでもない、卑下すべき場所」だったのかもしれません。
悔しいので、わたしは機動戦士のように超合金にして、まんこをトランスフォームさせようと思いました。

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そして、ユニークでハッピーなエピソードだけではないのが良くも悪くもまんこの奥ヒダ深さ。
世界中の女性たちにインタビューをすれば、当然悲しいエピソードも語られます。

ある女性は、まんこの中に拳銃やビンを突っ込まれ、何人もの男たちに蹂躙され、もうまんこを封印してしまった、と語ります。
心ない野蛮な男たちによって荒らされたまんこからは血が流れ、ひきちぎられたビラが手にポタリと落ちる……。
この朗読を聞いている時は、同じまんこ持ちとして胸が張り裂けそうでした。
当たり前ですが、まんこ観をインタビューしていれば、楽しい話だけでなく、彼女のように悲しく残酷な思い出を持つまんこにも遭遇するのです

(次ページへ続く)

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ろくでなし子

漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』(ぶんか社刊)。『女子校あるある』(彩図社刊)

ろくでなし子ホームページ

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